私の一句
設楽千恵子
室を出て光を拒む独活の山
室の独活の出荷の様子をテレビで見る頃となった。私の群馬の実家でも物心着いた頃から彼岸を境に室から切出された真っ白な独活の山と出会った。独活は十二月頃、独活の根を伏せて室の中で寒中を暮し、春になると五十㎝位に延び、未だ日の目を見ない白い独活は見事であった。春を告げる香りで、母の独活の料理は格別で懐かしい。けれど兄も高齢となり栽培を諦めた様で送られて来ない。今では道の駅等で白い独活を見かけると自然に手が伸びてしまう。
先日兄から、土を掛けた丈の山独活を五月頃に送るとの電話があった。新鮮な山独活の届くのが待遠しい。
