私の一句

清水將世

海碧し灼かれし砂のなお灼かれ

2012年(平成 24年)7月俳句道場の季題「灼く」で冬男先生から「秀逸」を戴いた句です。この3年前にロシア旅行で知りあった先生に俳句のお誘いを受け、ご指導いただきました。

少年時代の夏、郷里金沢の内灘海岸は鳥取砂丘に次ぐ大きさで、灼かれた砂の上を飛ぶように走り青い海に飛び込んだものです。

「砂丘は灼けている。対向の海は蒼くて…

この句は砂丘と言わないで、砂とのみ言っている。イメージの広がりを意識した句だ。」との講評でした。私はこの年2月から道場に参加いたしましたが、先生は病気療養中であり道場で直接ご指導頂くことはかないませんでした。それだけに心に残る句となりました。