俳句同人誌あした創刊のご挨拶
発刊に寄せて
高尾秀四郎
平成21年1月「俳句同人誌 あした」は、俳句結社「あした」において「心象から象徴へ」の宇咲冬男先生の俳句を信奉し、俳句を心から愛する人たちを会員 としてスタートします。またこの同人誌は、昨年が484号に到達した、俳誌「あした」の通巻番号を引き継ぎ、心象句・象徴句の火を受け継ぎます。宇咲冬男 先生はじめ多くの方々のサポートにより、望外の恵まれたスタートを切ることができましたことを深謝申し上げます。その代表に、図らずも浅学非才の私が指名 されました。今の私に無くて宇咲先生にあるものは数え切れず、今の私にあって宇咲先生にないものはただ一つ、年齢的若さのみという厳然たる事実を認識しつ つ、まずは隔月刊、発行部数僅か200の小冊子ではありますが、摺りたての山葵のようなピリリとした冊子に育てたいという思いを強くしております。厳しく も、暖かい眼差しをもってお見守りくださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
「あした」で果たしきれなかった主張の継承を望む
宇咲 冬男
新生「俳句同人誌 あした」が平成21年正月から創刊発行された。冬男が昭和43年秋に創立した俳句結社「あしたの会─俳誌あした」は昨年12月で終刊となった。結社の世襲制はおかしい。40年間をもって閉じた。
でも心ある幹部によって「あした」の主張の心象から象徴へ─という命題を負って同人誌を出す計画を一年で具体化してくれた。冬男が任命した高尾秀四郎と白根順子を柱に。
同人には、「あした」の新人も受け入れてもらった。その作品指導は個人的に受けることになった。本部句会は名を改め、そのまま冬男が出席指導に当たる。同 人誌に参加した会員で、今まで本部句会へ投句していなかった人は是非投句して勉強して下さい。直接冬男から俳句の指導を受けられるのは「宇咲冬男俳句道 場」のみ。昨年10月の「特集号」は冬男の主張が一杯詰まっている。座右銘として絶えず開いて熟読してください。これ以上のテキストはない。監修者として同人誌の発展充実を祈る。
<平成21年1,2月号(創刊号)から転載>