俳句の風景

             宇 咲 冬 男

天道虫地球の精でありしかな

身を灼くや砂丘の砂に指焦し

夏帽子死ぬまではなお手離さざり

誘蛾灯ひとを想えば青白み

風よりも星にさざめく夜のプール

家の灯をひとつずつ消し夜の秋

たましいのなおゆらめける秋螢

(句集『塵劫』より)