俳句の風景

             宇 咲 冬 男

通い路は今もありけり思い草

鳴子引くこけしが里を恋しがり

国民文化祭新庄連句大会  立句
菊月や時空を超えし川匂う

秋思突く千枚通しきりきりと

夜の風に哭くがごとくよ崩れ簗

暮の秋闇の厚みの夜を深み

枝の無き樹木あらざり露しぐれ

(句集『塵劫』より)