俳句の風景

             宇 咲 冬 男

明(あき)の方志(かたし)のゆくところ詩(うた)の在り

読初や活字の魔性(ましゃう)詩(し)の魔性

枝にかかる羽子をさみしと思はずや

人日や主婦は水から解かれざる

峡の日のまなこに痛き雪割草

春寒の壺が占めゐる壺の位置

鳩白く群れて声なき実朝忌

(句集『乾坤』より)