ミニエッセイ  -思ううがまま-

白あじさい

戸田 徳子

 散歩コースの緑道は憩いの場である。梅雨の今、生い茂った樹々の間に水色空色薄紫ピンクに白とさまざまな紫陽花が美しい。木洩れ日が紫陽花を照らす時、思わずはっとするが、やはり雨が何より似合う花である。二昔前、鎌倉明月院に行った時も小雨のけぶる日だった。黄昏時で人もまばら、中門に到る石段の両側に水色青色の毬が触れんばかりで、それ以来紫陽花は青系統に限ると思ってきた。しかし今年は白あじさいに心奪われている。少し雨を含んだ白は凛としていて品性がある。薄暮の白は神秘的だ。アナベルという西洋白あじさいの白も柔かく、洋館の庭先によく見かける。でも日本種の白の方が品格がある。いま白紫陽花の大毬の白の虜になっている。

絵本の寄付にご協力を!

西田 杏子

児童虐待のニュースが絶えない昨今、心を痛めておいでの方も多いと思います。現在私は、『八王子保育学院』でお手伝いをしています。この学校は、児童養護施設の出身者や片親家庭で経済的に厳しい人、あるいは家庭内暴力(DV)から子供を連れて避難して来た人などを対象に、保育士の資格を得て、確かな人生設計の役に立たてて頂きたいという願いにより、昨年の四月に開校されました。元々読書の習慣とは縁遠い生徒さんばかりなので、図書館には絵本をたくさん置こうと努力しているところです。ご協力頂ける方は下記までご連絡ください。よろしくお願いいたします。ao7chome@docomo.ne.jpあるいはknishida@sound.ocn.ne.jp

常磐大学生の俳句

二村 博

今年度のおーいお茶俳句大賞に9名の常磐 俳句サークルメンバーの句が入賞しましたの でご紹介いたします。

佳作特別賞
かぶと虫鳴かず飛ばずの少年期   藤田 理央
夕焼けとバスにて帰宅ゆらゆらり   小川 美奈

佳作
陽炎に舞姫と立つ影法師   三留 瑞樹
炎天に白球追いし野球帽   山本 樹
海を発ち悠々と往く鰯雲   白崎 巧
白桃のみずみずしさがとまらない   山野辺真実
もどかしく悴む指先星なぞる   飯塚日向子
冬の朝右のポッケに君まねく   田口 航太
時の鐘いざなう車夫の汗光る   二村 博

朝乃山凱旋パレード

野島 一枝

六月十六日朝から心配していた雨もあがり、オープンカーにゆったり構えた朝乃山は、紋付き袴姿で髷を結い両掌をひろげてにっこり笑い人々にこたえた。富山県警の楽隊が高らかにファンファーレを響かせ車はゆっくり動きだした。朝乃山は「多くの人が来てくれ、とてもありがたかった。」と感謝した。

所属部屋  高砂
しこ名履歴 石橋→朝乃山
番 付   前頭八枚目
生年月日  平成六年三月一日
出身地   富山県富山市呉羽
身 長   一八七・0㎝
得意技   右四つ・寄り

共有の喜び

橋本 里子

とある治療院に通っている。最近は膝を傷め毎月になった。それで色々なお話をするようになり、まず洋画の話で盛り上がった。好きな映画が面白いように一致し、先生も私も映画の話ができるなんてと感激。ある時小説の話になり「翻訳によって…菊地」と先生がおっしゃり、私が「菊地光ですか‼」原作者の英国のフランシス、米国のパーカー、とお互いの好みがぴったり一致。二人共家族以外では初めての経験で、大変嬉しい驚きであった。そして又、友人のお嬢さんのお勧めの日本の小説が、妹さん、友人を経て私に回ってきた。上下を二日で一気読み。これも何とも楽しいリレーであった。共有の喜びだ。

北区王子 名主の滝公園

浜田 輝子

そもく王子村の名主「畑野孫」が、嘉永年間(一八四八~一八五四)に屋敷内に造ったのが始まりで、明治の中頃に庭園として改造されています。名主の滝は、落差8mの男お滝だきを中心とする四つの滝からなり、この公園は、これらの滝に加え、四季折々の自然が楽しめる回遊式庭園となっております。

ずい分前に行きました折と様変りし、石が敷き詰められ、橋がかかり、幽玄の世界に導かれます。滝に向かう奥は、大、小の石がごろごろとし、そこを渡り男滝に近づきますと、涼しさを身にまとう心地が致しました。思い付いて令和元年六月十六日に行った折の随想

涼やかや葉擦れと滝とせせらぎと   輝子