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兼題「寒の内」に87句もの投句をいただきました。沢山の投句をありがとうございました。今回は寒中に当たる正月元旦の午後に発生した能登半島地震を「寒」に絡ませて詠んだ句が多く見受けられました。時事句は、後世の人が読んで、日時や場所が分かる程に具体的でなければならないという条件があります。今回詠まれた句の中の半島地震の句はその条件を満たしたでしょうか?そのことは講評の中で述べたいと思います。
□宗匠選と講評
(予選)
1.能登半島浄めるごとき寒の雪 郁文 →「寒の雪」という季語はありません。二つの季語の合成です。また被災現場は穢れた場所ではないので「浄める」は付きません。
2.腹据へてこの地と生きむ寒の雨 東馬 →もう一歩です。
3.八十の手習いに行く寒の雨 風太 →季語が動きます。
4.手に残る灯油の臭い寒死四郎 風太 →俳句で誤字は認められません→「寒死四郎」
5.実朝の海の静けさ寒北斗 みさ →「寒北斗」は別分類の季語です。
6.竹林のさやぎかそけし寒落暉 みさ →季語が生かされていると言えない表現と思いました。
7.寒の内鴉いちだん胸を張り みぃすてぃ→「寒の内鴉はいよよ胸を張り」
8.老いの身をいたはり籠る寒の内 俳徊人→平板です。
9.ぴたぴたと寒の水飲む猫の舌 俳徊人→「猫の舌ぴたぴたぴたと寒の水」
10.寒の闇へ準夜勤終え車置く しーしー→動詞が多すぎます。
11.北陸に稀有の青空寒長し しーしー→被災地のことであれば、そのことも含めるべきです。
12.鎧のる芽の息の音寒の内 リタイア→「鎧のる」が?
13.寒中や解熱薬の溶けぬまま 悠太 →「解熱薬」は「げねつやく」と読むので中七が字足らずです。
14.盥より寒九の水をいただきぬ 悠太 →平板。だからどうした?という句です。
15.寒晴や港巡りの船の出る ひろ志→下五がもう一歩です。
16.寒の闇ぽつんと独り旅ごころ ひろ志→言い回しもう一つでした。
17.寒の文思いの丈を真っすぐに 太朗 →まずまずです。
18.早朝の柔の道の寒稽古 素夢 →平板です。
19.寒の内連句の型に削ぎ落とす リタイア→マニアック過ぎます。
20.神域の胸を張る鳩寒の内 みぃすてぃ→神域→結界ではいかがでしょうか?
21.寒ゆるむ山家の窓に雨の音 鈍愚狸→まずまずです。
22.凛凛と明けの明星寒最中 いつせ→季語が動きます。
23.寒の内明日へ明日へ先延ばし リタイア→何を先延ばしするのでしょうか?
24.早朝の暖機運転寒の内 たまこ→平板です。
25.寒中や能登半島の受験生 たまこ→後世の人はこの句を能登半島地震の頃の句とは考えないと思います。もっと明確に「寒中や能登で被災の受験生」
26.深刻な顔色変わる寒の母 アオサギ→もう一歩です。
27.寒の内ここはひとまず黙秘権 荒一葉 →面白い句です。但し季語が動きます。
28.熱の子のぐずる座敷や寒の内 荒一葉 →季語と合いません。
29.地震支援進まぬ能登や寒の雨 荒一葉 →「地震支援」という言葉に?が付きました。
30.寒の内「アシモ」みたいにおじいちゃん かくたまき→もう一歩です。
31.洗濯を明日にのばして寒の内 かくたまき→「洗濯は明日に延ばすや寒の内」
32.寒中や能登の炊き出し列長し コタロー→二段切れです。
33.寺庭掃く僧の手抜きや寒の入 コタロー→詩的ではないと思いました。
34.一桁の気温に震へ寒の朝 川端 →寒の朝が寒いというだけの句であり平板です。
35.ピン球を追いし八十路や寒の内 せつこ →「ピン球」とは?ピンポンの球のことでしょうか?
36.もろもろの人温泉や寒永し せつこ →意味が掴めませんでした。
37.球根を掘り上げたるや寒ゆるむ せつこ →「球根の根もしっかりと寒ゆるむ」
38.灯台の青き光芒寒の月 ゆき →はっきりと対比させるべき「灯台の青き光と寒の月」
39.寒中の屋根続く白能登地震 6105→「白」が疑問。「能登地震寒に被災の屋根続き」
40.寒中に卯の花かおり寝酒かな 6105→「卯の花」は初夏の季語です。
41.寒中の手水舎遠く鳥の声 6105→「寒中の手水の先に鳥の声」
42.大寒ゃ窓越しに見る雲の色 麦藁草 →「や」が小文字。何故でしょうか?誤字と判定します。
43.備へ薄き能登を襲ひし地震と寒 萌 →その通りを詠んでいて俳句としては今一つです。
44.寒の鐘渡る生徒に住民に 萌 →地震のことでしょうか?しかしその記述がありません。
45.「バリ寒かー」中洲屋台の灯揺れ 光雲2 →下五は4音、または6音「〜灯の揺れて」とでもすべきです。
46.炎の如し寒夜の風や尖りゆく 光雲2 →三段切れです。
47.病床の妻と耐へんと寒の内 穣一 →「病床の妻と耐えおり寒の内」
48.樹々耐へて明日に備へん寒の内 穣一 →「樹々耐へて明日への夢を寒の内」擬人化してみました。
49.寒晴れの吸い込むような天の原 とえ →「寒晴れて吸い込まれそう天の原」
50.寒の月寝しずまり道皎皎と とえ →三段切れです。「寒の月皆眠らせて皎皎と」
51.凍て花のけなげなるかな寒の庭 麦藁草 →「凍て」晩冬の季語。「寒」も晩冬の季語。季重ね
52.トレモロに俳人嗤ふ寒鴉 瞳人 →「俳人のトレモロ〜」では?
53.美しき茶の濃き色や寒の内 花雨 →「茶の色の濃さ増しにけり寒の内」
54.白内の術日待つかな寒がはり 桉音 →「寒がはり」が疑問でした。
(入選)
1.寒永し救援を待つ避難の地 影法師→季語「寒永し」が生かされています。
2.焦土とす輪島朝市寒の闇 郁文 →輪島朝市の被災と寒の闇が付きます。
3.寒禽の塒となれる屋敷林 みさ →「寒禽の塒」が良いです。
4.地の底に音ひとつなし寒の闇 みぃすてぃ→寒の闇の特徴を言い得ています。
5.寒四郎の水もて研ぐや裁ち鋏 俳徊人→寒九の水は恵の水と言われていますが、寒四の水は?
6.寒晴をひと駅歩くバイトあけ しーしー→寒晴とバイト明けの解放感が付きます。
7.寒四郎足の親指動かして 悠太 →運動不足になりがちな寒さの中の所作に着目しています。
8.寒ゆるむ境内に置く力石 ひろ志→寒が緩んで、力試しの力石の出番というところでしょうか。
9.五日目も居座っている寒四郎 素夢 →寒の入りから4日目が寒四郎。その後も寒が続いたようです。
10.真青なる空連れ合うて寒九郎 素夢 →寒の入りから9日目は晴れでしたか。
11.妣のため寒九の水を汲みにけり 鈍愚狸→妣は亡くなった母です。従ってこの句の水は仏壇への水です。
12.御明かしにひと揺れありて寒に入る いつせ→燈明が揺れる地震の後に寒の入りになったという句。
13.寒中や庭の実すべて啄まれ たまこ→鳥のエサとなる木の実は寒の頃にほぼ食べ尽くされています。
14.お見舞いに向かふ暗さや寒の内 アオサギ→仕事の前のまだ暗い早朝にお見舞いをした句。
15.一山に寒の諷経や冴え冴えと さかえ →寒中の読経の寒々しさが出ています。
16.辻灯す裸電球寒の夜半 さかえ →寒の夜と裸電球はちょっと付き過ぎるほどに付きます。
17.野仏も供花も寂しや寒の内 コタロー→寒の中では祈りも祈られる対象も「寂しい」と詠んでいます。
18.鳥の餌も絶えて寂しき寒の内 川端 →木の実が食べ尽くされた寒の様を詠んでいます。
19.湯煙の宿の夕餉よ寒の夜 川端 →湯宿の暖かさがありがたい寒の夜です。
20.蕭条と神苑つつむ寒の雨 ゆき →「蕭条」という表現がぴったりの寒の景の句です。
21.凛然と鋼びかりの寒の月 ゆき →「鋼びかり」が良いです。
22.逝く母の胸にそーつと寒の百合 萌 →若干季語が動きますが・・。
23.能登の地震(ない)永訣多き寒の闇 光雲2 →今回の地震に関する時事句として出来上がっています。
24.能登災害被災者襲う寒九郎 穣一 →この句も時事句になっています。
25.凍て空の日矢いくすじも降り注ぐ とえ →雲の状況ではあり得る景の句です。
26.寒あかね墨絵となりし屋島嶺 ふみ →もう茜色に染まった夕暮れから夜になる寸前の景の句です。
27.被災地に派遣の吾子や寒の闇 ふみ →被災地に派遣されたお子さんへの心配も込められた句です。
28.影はまだ足長おじさん寒の晴 桉音 →寒の尾を引く長い影を表現しています。
29.夕暮れが遅刻してをる寒四郎 桉音 →日暮れが冬至に比べて少し遅くなったという表現です。
(秀逸)
1.寒の日の奇跡と悲劇滑走路 郁文
→この句は本年の正月早々に羽田空港で発生した海上保安庁の救援機とJALの旅客機が衝突し、海保の方では死者多数、JALの方は全員無事に救助された事件を見事に詠んだ句です。しかし、この句を後世の人が読んだ場合、そのことを特定することは容易ではありません。このような場合には「令和6年正月に起きた羽田での衝突事故を詠む」と「ト書き」を付ける必要があるかと思います。
2.工場の白煙真横寒永し アオサギ
→工場の煙突から立ち上がる煙はその方向や色などから様々な気象状況を伺うことができます。この句の工場から立ち上る煙は真横に流れていて。横殴りの強風が吹いていることを推測させます。煙の色が白いのは寒さの強さによるものなのでしょう。寒の日が長く続く中での強風の中での寒さはいかばかりかと思われます。
3.煤梁の軋む丑三つ寒土用 さかえ
→何か恐ろしいミステリーでも始まりそうな景の句です。寒い寒土用の時期に囲炉裏でもある古い日本家屋の煤で黒々とした太い梁が深夜2時過ぎに何故かギシギシときしむ様は、何かが起こりそうで怖いもの見たさの気持ちも湧いてきます。
4.飼猫の鈴ころころと寒緩む ふみ
→この句は極寒の時期から少し寒さが緩んだ頃を詠んでいます。気持ちも少しほっとしてきて、寒がりですぐに丸まって寝てしまう飼い猫も少し動き始めたのでしょうか。猫に付けた鈴がコロコロとなって、寒の緩みの嬉しさに明るさが加わって、春が待ち遠しいと思う様子が見える句です。
以上で兼題「寒の内」の87句の講評を終えます。
新たな兼題はまた後ほど、
新たな兼題の掲示が遅くなりました。年末年始休暇や仕事始めの後の3連休も終わり、今日から世の中は本格的な仕事モードに入ります。一方で寒さも厳しさを増し、暦の上でも1月6日が「小寒」、1月20日が「大寒」で2月3日の「節分」までの間が「寒の内」と呼ばれる「寒中」になります。そこで今回の兼題を「寒の内」とします。傍題は「寒中」「「寒」「寒の日」「寒四郎」「寒九」「寒の闇」「寒ゆるむ」「寒永し」と沢山あります。厳しい寒さの中で思うこと、その中に新たなものを発見した喜びや驚き等、五感を働かせてあなたらしい句を捻ってください。今回の締切は1月31日(水)とします。奮ってご投句ください。
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:影法師 投稿日:2024/01/09(Tue) 10:36寒永し救援を待つ避難の地
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:郁文 投稿日:2024/01/11(Thu) 09:58焦土とす輪島朝市寒の闇
能登半島浄めるごとき寒の雪
寒の日の奇跡と悲劇滑走路
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:東馬 投稿日:2024/01/11(Thu) 12:01腹据へてこの地と生きむ寒の雨
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:風太 投稿日:2024/01/11(Thu) 16:57八十の手習いに行く寒の雨
手に残る灯油の臭い寒死四郎
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:みさ 投稿日:2024/01/12(Fri) 16:43春支度では秀逸を賜わり有難うございました。
実朝の海の静けさ寒北斗
竹林のさやぎかそけし寒落暉
寒禽の塒となれる屋敷林
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2024/01/14(Sun) 06:58寒の内鴉いちだん胸を張り
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2024/01/14(Sun) 07:11地の底に音ひとつなし寒の闇
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:俳徊人 投稿日:2024/01/15(Mon) 09:23老いの身をいたはり籠る寒の内
寒四郎の水もて研ぐや裁ち鋏
ぴたぴたと寒の水飲む猫の舌
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:しーしー 投稿日:2024/01/16(Tue) 15:29寒晴をひと駅歩くバイトあけ
寒の闇へ準夜勤終え車置く
北陸に稀有の青空寒長し
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:リタイア 投稿日:2024/01/17(Wed) 09:46鎧のる芽の息の音寒の内
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:悠太 投稿日:2024/01/17(Wed) 13:48寒中や解熱薬の溶けぬまま
盥より寒九の水をいただきぬ
寒四郎足の親指動かして
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:ひろ志 投稿日:2024/01/18(Thu) 08:23寒晴や港巡りの船の出る
寒の闇ぽつんと独り旅ごころ
寒ゆるむ境内に置く力石
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:太朗 投稿日:2024/01/18(Thu) 09:45寒の文思いの丈を真っすぐに
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:素夢 投稿日:2024/01/18(Thu) 14:29五日目も居座っている寒四郎
真青なる空連れ合うて寒九郎
早朝の柔の道の寒稽古
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:リタイア 投稿日:2024/01/18(Thu) 17:17寒の内連句の型に削ぎ落とす
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2024/01/19(Fri) 03:40神域の胸を張る鳩寒の内
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:鈍愚狸 投稿日:2024/01/19(Fri) 19:03寒ゆるむ山家の窓に雨の音
妣のため寒九の水を汲みにけり
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:いつせ 投稿日:2024/01/19(Fri) 20:38御明かしにひと揺れありて寒に入る
凛凛と明けの明星寒最中
よろしくお願いします。
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:リタイア 投稿日:2024/01/20(Sat) 09:39寒の内明日へ明日へ先延ばし
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:たまこ 投稿日:2024/01/20(Sat) 16:21春支度では秀逸に選んでいただき、ありがとうございました
早朝の暖機運転寒の内
寒中や庭の実すべて啄まれ
寒中や能登半島の受験生
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:アオサギ 投稿日:2024/01/21(Sun) 08:04工場の白煙真横寒永し
お見舞いに向かふ暗さや寒の内
深刻な顔色変わる寒の母
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:さかえ 投稿日:2024/01/22(Mon) 09:34春支度では秀逸をいただきありがとうございました
一山に寒の諷経や冴え冴えと
煤梁の軋む丑三つ寒土用
辻灯す裸電球寒の夜半
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:荒一葉 投稿日:2024/01/22(Mon) 10:07寒の内ここはひとまず黙秘権
熱の子のぐずる座敷や寒の内
地震支援進まぬ能登や寒の雨
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:かくたまき 投稿日:2024/01/22(Mon) 13:12寒の内「アシモ」みたいにおじいちゃん
洗濯を明日にのばして寒の内
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:コタロー 投稿日:2024/01/22(Mon) 21:45寒中や能登の炊き出し列長し
野仏も供花も寂しや寒の内
寺庭掃く僧の手抜きや寒の入
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:川端 投稿日:2024/01/24(Wed) 20:25一桁の気温に震へ寒の朝
鳥の餌も絶えて寂しき寒の内
湯煙の宿の夕餉よ寒の夜
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:せつこ 投稿日:2024/01/25(Thu) 07:54ピン球を追いし八十路や寒の内
もろもろの人温泉や寒永し
球根を掘り上げたるや寒ゆるむ
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:ゆき 投稿日:2024/01/25(Thu) 13:42灯台の青き光芒寒の月
蕭条と神苑つつむ寒の雨
凛然と鋼びかりの寒の月
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:6105 投稿日:2024/01/25(Thu) 17:28寒中の屋根続く白能登地震
寒中に卯の花かおり寝酒かな
寒中の手水舎遠く鳥の声
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:麦藁草 投稿日:2024/01/26(Fri) 09:28大寒ゃ窓越しに見る雲の色
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:萌 投稿日:2024/01/26(Fri) 16:13備へ薄き能登を襲ひし地震と寒
寒の鐘渡る生徒に住民に
逝く母の胸にそーつと寒の百合
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:光雲2 投稿日:2024/01/27(Sat) 11:11「バリ寒かー」中洲屋台の灯揺れ
炎の如し寒夜の風や尖りゆく
能登の地震(ない)永訣多き寒の闇
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:穣一 投稿日:2024/01/28(Sun) 17:14病床の妻と耐へんと寒の内
能登災害被災者襲う寒九郎
樹々耐へて明日に備へん寒の内
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:とえ 投稿日:2024/01/28(Sun) 19:36寒晴れの吸い込むような天の原
寒の月寝しずまり道皎皎と
凍て空の日矢いくすじも降り注ぐ
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:麦藁草 投稿日:2024/01/28(Sun) 21:17凍て花のけなげなるかな寒の庭
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:ふみ 投稿日:2024/01/28(Sun) 22:31飼猫の鈴ころころと寒緩む
寒あかね墨絵となりし屋島嶺
被災地に派遣の吾子や寒の闇
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:瞳人 投稿日:2024/01/29(Mon) 13:44トレモロに俳人嗤ふ寒鴉
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:花雨 投稿日:2024/01/29(Mon) 20:25美しき茶の濃き色や寒の内
[11414へのレス] Re: 兼題「寒の内」 投稿者:桉音 投稿日:2024/01/30(Tue) 19:02影はまだ足長おじさん寒の晴
夕暮れが遅刻してをる寒四郎
白内の術日待つかな寒がはり