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[12460] 兼題「帰省」の講評 投稿者:宗匠 投稿日:2025/08/20(Wed) 09:26
兼題「帰省」に88句の投句をいただきました。たくさんの投句を有難うございました。今年のお盆休みも終わり、それぞれに帰省の思い出を胸に新たなスタートを切られている方、都会に戻った子や孫たちの笑顔を思い浮かべておられる方など、さまざまあろうかと思います。今回の投句の中には帰省を様々な視点から捉えた句がありました。帰省は懐かしく嬉しいというのが通り相場です。そこを更に踏み込んで、何故懐かしいのか、嬉しいのか、を詠んだ句に良い句があり、久々に秀逸の多い回となりました。では宗匠選と講評をさせていただきます。

□宗匠選
(予選)
1.言葉では埋まらぬときよ帰省の夜 みぃすてぃ→もう少し具体的な表現が欲しいところです。
2.いつまでも帰省でゐたし兄の家  鈍愚狸  →もう一歩です。
3.帰省子の丸ごとかじる生胡瓜   麦藁草  →「胡瓜」は夏の季語で季重ねです。
4.帰省子の膝を離れぬマルチーズ  みさ   →分かりますが、季語が動きます。
5.帰省子の忍び足にて庭に出づ   みさ   →何故、という言葉が出てきそうです。
6.帰省して思ひ出新た筋斗雲    ゆき   →やや平板です。
7.忙しなく動く時計や帰省の夜   ゆき   →むしろゆっくりと動かして欲しかったです。
8.確執が有りとて嫁は帰省せり   膝痛   →ハッピーエンドにしては?「嫁姑の確執溶かす帰省の夜」
9.帰省子や三日三晩寝倒して    膝痛   →帰省の意味も詩情もないように思いました。  
10.ああ悔ひも苦しさも消ゆ帰省かな みぃすてぃ→もう少し具体的に詠んでいただければ・・。
11.帰省なし長男の嫁嬉しくて    リタイア →「帰省できぬ事情嬉しき嫁の笑み」 
12.友と会ひ恩師と会ふや帰省の夜  みぃすてぃ→平板かと。「師や友と会うを常とす帰省の夜」
13.帰省子に張り切り後は寝込む母  リタイア →やや詰め込み過ぎです。
14.話し合い令和帰省は日帰りに   リタイア →「令和帰省」は無理があります。「訳ありて日帰りとする我が帰省」
15.合流ヘゆずり帰省の県外車    しーしー →「合流を許す帰省の県外車」
16.おり立つと帰省の駅もタッチ式  しーしー →まずまずです。
17.帰省子やローカル線の国訛り   光雲2   →「北へ走る帰省列車に国訛り」 
18.望郷をさそふ霧笛や明日帰省   光雲2   →どこにいて詠んだ句でしょうか?
19.帰省の夜手巻き時計のチクタクと 麦藁草  →「手巻き時計」より「柱時計」の方が帰省の夜に合うかと。
20.親に会はせたき人連れ帰省かな  荒 一葉 →上五は長くても良いです。「親に会はせたき人連れて行く帰省かな」
21.写真撮る更地の過去に帰省かな  かく たまき→言いたいことが多すぎて収まっていない感があります。
22.帰省子の土産は孫の笑顔なり   杏だんて →祖父、祖母の目線で詠むべき。「何よりも嬉し帰省の孫の笑み」
23.帰省してまず万博へ一目散    杏だんて →詩情が伺えません。
24.帰省子のご近所知らぬ顔ばかり  杏だんて →「帰省して近所に知らぬ顔あまた」
26.帰省子の先ず確かめる自分部屋  ひろ志  →「自分部屋」は無理があります。「帰省して覗く自分の住みし部屋」
27.隣家にも帰省の土産げ届けけり  ひろ志  →平板です。
28.災害の地へ帰省せし身のつらさ  川端   →上五を8音まで延ばして「被災地となりし様まざと聞く帰省の夜」
29.不確かな明日を抱きて帰省せり  川端   →抽象的すぎます。
30.帰省駅お国訛りの懐かしき    俳徊人  →まずまずです。
31.ちちははの笑顔近づく帰省かな  俳徊人  →「ちちははの笑顔もうすぐ帰省かな」
32.月見草咲き初める道帰省せり   山葡萄  →季重ねの場合、主役を明確にすべきです。
33.縁側でながむ山並み帰省せり   山葡萄   →平板です。 
34.流木の嵩む河原や帰省せり    山葡萄   →流木と帰省の関係が見えません。 
35.仏壇へ一直線に帰省の子     せつこ  →いささかオーバーです。
36.引き出しのビー玉ごろり帰省の子 せつこ  →まずまずです。
37.帰省子まず手足を伸ばす畳かな  萌    →「帰省子のまず大の字になる畳」
38.どの子らも帰省はいつもサプライズ 萌   →平板です。
39.帰省する村は過疎化に田は荒れて 穣一   →「帰省する過疎化の村の田は荒れて」
40.帰省して先ず仏壇に火を灯す   穣一   →これも平板です。
41.疎開より帰省せる街焼野原    穣一   →過去形にすべきです。「疎開より帰省せし街焼野原」 
42.免許取る車庫入れ苦心初帰省   郁文   →3段切れのようです。「免許取りて車庫入れ苦心初帰省」
43.帰省せり子の髪鄙の匂ひして   東馬   →曖昧な表現かと。 
44.帰省してやさしさ少しとりもどす 東馬   →散文。上五と下五を取り換えて、「取りもどすやさしさ少し帰省して」
45.帰省子のやはり背中にギターかな 凡愚痴歌 →何故「やはり」なのでしょうか?
46.妊娠の知らせ待たれる帰省かな  凡愚痴歌 →もっと明確に!「妊娠の知らせも待ちぬ子の帰省」
47.温気満ち帰省の夜行国訛り    6105 →上五の「温気満ち」が疑問でした。
48.山の青浮かぶ帰省の車中泊    6105 →もう一歩です。
49.手土産を旅から帰省帝釈天    6105 →「土産手に旅から帰省帝釈天」なお、帝釈天が唐突な感じです。
50.帰省子が選ぶ機内の和食かな   桉音   →帰省ではなく帰国でも詠めることかと思います。
51.鉄橋を渡れば故郷帰省かな    風神   →まずまずです。
52.万博を目当てに帰省すると言う  いつせ  →時事の句とするには字余りでも上五は「大阪万博を」とすべきです。
53.東京バナナ今も土産に帰省    いつせ  →破調すぎて俳句として読みずらいと思いました。
54.老いる身は古里愛の帰省バス   山流   →「故郷愛」はいささか無理。「老いる身に故郷優し帰省バス」
55.あの人に逢いる至福の帰省かな  山流   →「逢いる」は「逢える」の間違いでしょうか?
56.墓守は甥っこに推す帰省かな   山流   →「墓守はいまは甥とか帰省の夜」 
57.帰省子の母に教わるレシピかな  さかえ  →まずまずです。
58.戦争の話聞きたる帰省の子    コタロー →「戦争の話聞き入る帰省の子」
59.おふくろの味ふんだんの帰省かな コタロー →「おふくろの味に満たさるの帰省かな」
60.盆帰省雑魚寝もいとわぬ男孫   つばき  →中七が字余りです。「盆帰省雑魚寝いとわぬ男孫」 
61.帰省人うどんを土産美味しけり  川口あおい→「うどんを土産」が何故と思いました。

(入選)
1.帰省子のまづふるさとの井戸を汲む 鈍愚狸 →様々な思い出の詰まった井戸なのでしょう。
2.制服の折目すがしき帰省の子   みさ   →制服で帰省。夏の制服でしょうか?
3.荏苒や帰省の嫁は未だ客     膝痛   →「荏苒」という副詞的言葉に「や」は強すぎるかも知れません。
4.シウマイを棚に帰省の自由席   しーしー →帰省の列車を詠んだ視点が良いです。
5.帰省する北へ特急カシオペア   光雲2   →豪華な客車が誇らしく響きます。 
6.帰省子の背に低すぎる鴨居かな  影法師  →自然以外すべてのものが小さく見える故郷かと思います。
7.帰省子のハミング漏れる長湯かな 荒 一葉 →きっと嬉しいのでしょう。ハミングが効いています。
8.帰省子の鞄にチラリ成人誌    俳徊人  →面白い視点の句です。もう子供じゃないんですね。
9.帰省の夜母の糠漬け土地のコメ  達三    →同じ主旨の句が前にありました。先の句を秀逸にしています。 
10.里の子はひらかな呼びよ帰省の子 せつこ  →「〜ちゃん」で呼び合える関係なのでしょう。
11.野洲川に銛とゴーグル帰省の子  萌    →野洲川が気にかかりましたが、故郷の川としていただきました。
12.国言葉耳する夜の帰省バス    郁文   →同郷の人たちが乗り合わせたバスなのでしょう。
13.菩提寺に帰省報告墓仕舞     郁文   →墓仕舞という時の流れを感じさせる事象を詠んだ帰省の句です。
14.ものすべて定位置にある帰省かな 東馬   →何も変わらないことが感動でもあると詠んでいます。
15.家族増え帰省こたびはレンタカー 凡愚痴歌 →交通費の節約にもなるので車での移動にしたという句です。
16.閉店の窓増えてをり帰省の途   桉音   →シャッター通りと同義の状況を詠んでいます。
17.暫くは離さざる手や帰省の子   桉音   →よほど嬉しく会いたかったのでしょう。
18.方言に妻戸惑ひし帰省かな    風神   →妻には申し訳なくも少し可笑しい景の句です。
19.帰省して筑後訛りで友と酌む   風神   →筑後は北九州ですが、地方の地名が生きています。
20.帰省して柱の傷のそのままに   コタロー →思い出の出来事を彷彿とさせる傷なのでしょう。

(秀逸)
1.帰省して母に増えたる笑い皺   詩雨   
  →帰省するまでの時間がかなり経ったのかも知れません。母の老いが進み皺も増えたように見えます。でもその皺を「笑い皺」としたことで、母も幸せな時を過ごしていることが表現されていて、ほっとする句に仕上がっています。

2.丸くなりし父に酌む酒帰省の夜  太朗   
  →昔は厳しくて怖かった父がすっかり好々爺然として微笑んでいます。お互いに好きな酒を飲もうと言い出し、応じます。中七の「父に酌む酒」の「に」は息子が父親に酒を注いでいる様を表現している助詞であり、父へのお礼や労りのこもった「に」になっています。

3.帰省子と並び寝る夜不如帰    古人   
  →俳句の要諦の一つは「いかに季語を生かすか」です。この句は帰省を詠んでいますが、季語に不如帰(ほととぎす)を選びました。句は親子が並んで寝ている景を詠んでいます。その親子が並んで寝ている景に、聴覚で不如帰の声を入れることで立体となり、何時かは帰らぬ人となる親への愛惜まで感じさせる句になっています。

4.帰省して十八畳の青畳      ゆき   
  →私が執筆を続けている「俳句随想」(本HPに掲載)の第77回「数を詠みこむ句」の中で述べていますように、数を出すと大きさ、広さ、重さ、距離等が具体化されて目に見えるようになります。この句の「十八畳の青畳」は都会ではほぼないような無駄とも思える広さを示し、故郷へ戻った解放感を具体的な広さとして表現しています。

5.喰うて寝てなほ帰省子の無口なり 荒 一葉 
  →帰省した子が帰省後に食事をし一泊した後もな寡黙であるとした句です。それはその子が何も考えていないのではなく、不器用で嬉しさをどう表現すれば良いか困るほど沢山の思いを抱えていることを窺わせていて「それで良いんだよ」と語り掛けたくなるようでもあります。

6.帰省して母の糠漬け茶漬け飯   ひろ志  
  →帰省して飯を食べたというだけを詠んだ句ですが、食べたものは母が漬けた糠漬けの香の物と白米のお茶漬けです。そんなシンプルな食事が帰省子にとっては飛び切りのご馳走であり、都会では味わえない懐かしい食事であると詠んでいます。
 
7.帰省して母亡き家の広さかな   川端   
  →帰省した家の主婦であった母はすでに亡くなっていて、帰省子はもういない母の面影を追っています。ここでもあそこでも動き回っていた母の姿を思い浮かべています。そのどこにも母の見当たらない家は余りにも広く空しいと詠んでいる句です。

8.籾殻の枕に眠る帰省かな     さかえ  
  →帰省に籾殻の枕を出しました。籾殻枕は枕カバーを通して籾殻の存在が伝わる枕です。都会の部屋で使っているふわふわで優しく包み込んでくれる枕とは異なり、少し硬く、頭を動かすと籾殻の擦れる音や動く感触が分かる枕に頭を置いています。そしてかつてそこで眠っていたことを思い起こしている帰省の夜がまざまざと浮かび上がってきます。


以上で88句の講評を終えます。
新たな兼題はまた後程、



[12411] 兼題「帰省」 投稿者:宗匠 投稿日:2025/07/19(Sat) 10:50
新たな兼題を「帰省」とします。晩夏・人事に分類される季語です。東京生まれ東京育ちの人には縁のない季語になりますが、多くが地方出身者で占める東京や都会において、帰省は特に夏の恒例の行事になっているかと思います。久々の帰郷、両親や親戚縁者との再会、懐かしい地元の料理とも出会うことでしょう。傍題には「帰省子」「帰省の夜」「帰省人」などがあります。。お一人3句までのルールをお守りいただき、帰省にまつわる出来事や思い出、体感等詠んでください。なお今回の締切は8月15日頃を予定しております。
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2025/07/19(Sat) 19:27
言葉では埋まらぬときよ帰省の夜
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:詩雨 投稿日:2025/07/22(Tue) 00:35
帰省して母に増えたる笑い皺
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:太朗 投稿日:2025/07/22(Tue) 07:02
丸くなりし父に酌む酒帰省の夜
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:鈍愚狸 投稿日:2025/07/26(Sat) 11:21
帰省子のまづふるさとの井戸を汲む
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:鈍愚狸 投稿日:2025/07/26(Sat) 11:37
いつまでも帰省でゐたし兄の家
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:古人 投稿日:2025/07/27(Sun) 13:52
帰省子と並び寝る夜不如帰
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:麦藁草 投稿日:2025/07/30(Wed) 11:01
帰省子の丸ごとかじる生胡瓜
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:みさ 投稿日:2025/07/31(Thu) 13:03
帰省子の膝を離れぬマルチーズ
帰省子の忍び足にて庭に出づ
制服の折目すがしき帰省の子
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:ゆき 投稿日:2025/08/01(Fri) 06:52
帰省して思ひ出新た筋斗雲
忙しなく動く時計や帰省の夜
帰省して十八畳の青畳
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:膝痛 投稿日:2025/08/01(Fri) 22:00
確執が有りとて嫁は帰省せり
帰省子や三日三晩寝倒して
荏苒や帰省の嫁は未だ客
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2025/08/02(Sat) 10:22
ああ悔ひも苦しさも消ゆ帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:リタイア 投稿日:2025/08/04(Mon) 11:30
帰省なし長男の嫁嬉しくて
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:みぃすてぃ 投稿日:2025/08/04(Mon) 12:39
友と会ひ恩師と会ふや帰省の夜
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:リタイア 投稿日:2025/08/04(Mon) 15:34
帰省子に張り切り後は寝込む母
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:リタイア 投稿日:2025/08/04(Mon) 21:19
話し合い令和帰省は日帰りに
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:しーしー 投稿日:2025/08/05(Tue) 09:06
シウマイを棚に帰省の自由席
合流ヘゆずり帰省の県外車
おり立つと帰省の駅もタッチ式
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:光雲2 投稿日:2025/08/05(Tue) 10:12
帰省する北へ特急カシオペア
帰省子やローカル線の国訛り
望郷をさそふ霧笛や明日帰省
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:影法師 投稿日:2025/08/05(Tue) 10:26
帰省子の背に低すぎる鴨居かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:麦藁草 投稿日:2025/08/05(Tue) 11:22
帰省の夜手巻き時計のチクタクと
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:荒 一葉   投稿日:2025/08/06(Wed) 06:19
帰省子のハミング漏れる長湯かな
喰うて寝てなほ帰省子の無口なり
親に会はせたき人連れ帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:かく たまき 投稿日:2025/08/06(Wed) 12:07
写真撮る更地の過去に帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:杏だんて 投稿日:2025/08/07(Thu) 15:34
帰省子の土産は孫の笑顔なり
帰省してまず万博へ一目散
帰省子のご近所知らぬ顔ばかり
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:ひろ志 投稿日:2025/08/08(Fri) 10:28
帰省子の先ず確かめる自分部屋
帰省して母の糠漬け茶漬け飯
隣家にも帰省の土産げ届けけり
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:川端 投稿日:2025/08/09(Sat) 11:45
帰省して母亡き家の広さかな
災害の地へ帰省せし身のつらさ
不確かな明日を抱きて帰省せり
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:川端 投稿日:2025/08/09(Sat) 11:49
日日草では秀逸を頂き感謝です!
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:俳徊人 投稿日:2025/08/09(Sat) 14:36
帰省駅お国訛りの懐かしき
ちちははの笑顔近づく帰省かな
帰省子の鞄にチラリ成人誌
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:達三 投稿日:2025/08/10(Sun) 08:55
帰省の夜母の糠漬け土地のコメ
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:山葡萄 投稿日:2025/08/10(Sun) 10:35
月見草咲き初める道帰省せり
縁側でながむ山並み帰省せり
流木の嵩む河原や帰省せり


一句め 季重なりですが雰囲気を重視いたしました。よろしくお願いいたします。
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:せつこ 投稿日:2025/08/11(Mon) 08:03
里の子はひらかな呼びよ帰省の子
仏壇へ一直線に帰省の子
引き出しのビー玉ごろり帰省の子
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者: 投稿日:2025/08/11(Mon) 13:42
帰省子まず手足を伸ばす畳かな

野洲川に銛とゴーグル帰省の子

どの子らも帰省はいつもサプライズ
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:穣一 投稿日:2025/08/12(Tue) 11:13
帰省する村は過疎化に田は荒れて

帰省して先ず仏壇に火を灯す

疎開より帰省せる街焼野原
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:郁文 投稿日:2025/08/12(Tue) 12:31
国言葉耳する夜の帰省バス
免許取る車庫入れ苦心初帰省
菩提寺に帰省報告墓仕舞
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:東馬 投稿日:2025/08/12(Tue) 13:05
帰省せり子の髪鄙の匂ひして
帰省してやさしさ少しとりもどす
ものすべて定位置にある帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:凡愚痴歌 投稿日:2025/08/12(Tue) 20:18
帰省子のやはり背中にギターかな
妊娠の知らせ待たれる帰省かな
家族増え帰省こたびはレンタカー
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:6105 投稿日:2025/08/12(Tue) 20:46
温気満ち帰省の夜行国訛り
山の青浮かぶ帰省の車中泊
手土産を旅から帰省帝釈天
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:桉音 投稿日:2025/08/13(Wed) 03:40
帰省子が選ぶ機内の和食かな
閉店の窓増えてをり帰省の途
暫くは離さざる手や帰省の子
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:風神 投稿日:2025/08/13(Wed) 09:40
方言に妻戸惑ひし帰省かな
帰省して筑後訛りで友と酌む
鉄橋を渡れば故郷帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:いつせ 投稿日:2025/08/13(Wed) 10:35
万博を目当てに帰省すると言う
東京バナナ今も土産に帰省

 よろしくお願いします。
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:山流 投稿日:2025/08/13(Wed) 15:57
老いる身は古里愛の帰省バス
あの人に逢いる至福の帰省かな
墓守は甥っこに推す帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:さかえ 投稿日:2025/08/13(Wed) 16:12
籾殻の枕に眠る帰省かな

帰省子の母に教わるレシピかな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:コタロー 投稿日:2025/08/15(Fri) 07:57
戦争の話聞きたる帰省の子
帰省して柱の傷のそのままに
おふくろの味ふんだんの帰省かな
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:つばき 投稿日:2025/08/15(Fri) 11:13
盆帰省雑魚寝もいとわぬ男孫
[12411へのレス] Re: 兼題「帰省」 投稿者:川口あおい 投稿日:2025/08/16(Sat) 21:30
帰省人うどんを土産美味しけり