あした ネット句会
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兼題「寒桜」 投稿者:宗匠 投稿日:2026/01/01(Thu) 11:45 No.12680  
明けましておめでとうございます。本年もご投句の程よろしくお願いいたします。さて、本年最初の兼題を「寒桜」とします。桜は3月の末から4月にかけて咲きますが、寒桜は2月には開花します。寒桜としては伊豆の河津桜が有名です。傍題には「寒緋桜」「緋寒桜」があります。まだ寒い中、健気に咲く寒桜は春がもうすぐそこまで来ていることを告げる花でもあります。今回の締切は1月23日(金)頃とさせていただきます。お一人3句までのルールをお守りいただきご投句ください。


Re: 兼題「寒桜」 達三 - 2026/01/03(Sat) 08:15 No.12681  

寒桜まだよりもうを意気地とし


Re: 兼題「寒桜」 影法師 - 2026/01/07(Wed) 14:35 No.12683  

緋寒桜河津の川面ほころばせ
川音を弾ませており寒桜


Re: 兼題「寒桜」 ゆき - 2026/01/08(Thu) 22:06 No.12684  

年の市では秀逸を賜り有難うございました。

夕映えて薄紅の寒桜
海光や寒緋桜の黙深し
凛として空の青さや寒桜


Re: 兼題「寒桜」 郁文 - 2026/01/09(Fri) 10:12 No.12685  

大吉の籤結ぶや寒桜
難病と永き付き合い寒桜
見て嬉し酒と縁なき寒桜


Re: 兼題「寒桜」 太朗 - 2026/01/11(Sun) 10:50 No.12686  

逆境もふわり笑顔の寒桜


Re: 兼題「寒桜」 光雲2 - 2026/01/11(Sun) 15:18 No.12687  

寒桜来てみんしゃいと届く文
隠しもつ武士の遺伝子寒ざくら
寝ころべば違ふ貌見せ寒桜


Re: 兼題「寒桜」 コタロー - 2026/01/12(Mon) 02:38 No.12688  

術後には笑顔で見たし寒桜
一片の寒緋桜の水輪かな
ひとり生く緋寒桜のいろに触れ


Re: 兼題「寒桜」 みさ - 2026/01/12(Mon) 11:38 No.12690  

美ら海の青の深みや緋寒桜
不忍の風を束ねて寒桜
鐘の音に一枝揺るるや寒桜


兼題「年の市」の講評 投稿者:宗匠 投稿日:2025/12/30(Tue) 15:56 No.12679  
兼題「年の市」に74句の投句をいただきました。年末のご多忙な折に沢山の投句を有難うございました。
今回の兼題は「年の市」でしたが、他の「酉の市」「鬼灯市」「朝顔市」等でも詠める、いわゆる季語が「動く」句が多くありました。そのため今回は入選以上の句が少なかったように思います。

□宗匠選と講評

(予選)
1.人混みに目当てを探す年の市 風神 →いささか平板です。
2.掛け合ひて値下楽しむ年の市  風神 →「値下げ楽しむ」→「値切る楽しみ」
3.年の市曲者婆がまだ値切り 膝痛 →「曲者」→厚顔」
4.寅さん似の人浅草に年の市  俳徊人→まずまずです。
5.年の市迷ふばかりの品定め  俳徊人→年の市に限らない内容で季語が動きます。
6.年の市香具師の口上なめらかに  みさ →これも年の市に限らないことですので季語が動きます。
7.そろばんの音小気味よく年の市  みさ →これも季語が動きます。
8.暮市や喧噪続くアメ横へ   ゆき →「暮市のアメ横にある躁と鬱」
9.年の市切り火の護符へ人の波  ゆき →もう一歩。
10.まだ値切り祝儀弾むや年の市  膝痛 →表現に難あり「年の市値切った上で出す祝儀」
11.眼が肥えし二巡三巡年の市  膝痛 →「目移りし二巡三巡年の市」
12.年の市皆の笑顔を思いつつ  詩雨 →いささか平板。
13.在りし日の母よみがえる年の市  杏だんて→動きます。「酉の市」「朝顔市」「鬼灯市」でも詠める表現かと。
14.歳の市錦に京の風情消ゆ  杏だんて→錦は固有名詞と思われますので括弧書きにすべきです。
15.人に酔い高値に覚めた年の市  リタイア→まずまずです。
16.駅通りのたまの混雑年の市  しーしー→「駅通りの久の混雑年の市」
17.気のそぞろ段差に転ぶ年の市  リタイア→季語が動きます。「初詣」でも詠めます。
18.厳しくも祝いの箸を年の市  リタイア→「厳しくも」→「貧しくも」
19.踏切のかんこんかんこん歳の市  いつせ →季語が動きます。
20.塩辛声に吠ゆる大将年の市  荒 一葉→「塩辛声に」→「塩辛声で」
21.左手にも右手にも福年の市  荒 一葉→「酉の市」でも詠めそうです。
22.あくまでも狙ひは値切り年の市  荒 一葉→上五、中七が冗漫です。
23.参道に手締めの響く年の市   ののはな→これはむしろ「酉の市」で詠む句。
24.活きの良き真鯉を提げて暮れの市 ののはな→「暮れの市」→「暮の市」季語は正しく使いましょう。 
25.にぎあひを避け裏道を行く年の市 ののはな→若干動く、「にぎあい」→「にぎわい」
26.浅草に手〆の音や年の市     光雲2  →むしろ「酉の市」の句です。  
27.連れ添ひて福を探しに年の市   光雲2  →やはりメインは買い物なので「福を」→「福も」
28.値切っては祝儀を付けて歳の市  ひろ志 →類想の句が予選10番で出ています。
29.師走市鐘を鳴らして急き立てる  ひろ志 →もう一歩です。
30.雑踏の中の孤独や年の市     せつこ →季語が動きます。
31.あれこれと目移りばかり年の市  せつこ →これも季語が動きます。
32.ひやかしは勇気とやる気年の市  萌   →季語が動きます。
33.揃えるよ正月用品年の市     川口あおい→三段切れ。むしろ逆説的に「揃わざる正月用品年の市」では?
34.年の市人混みに君見失う     詩雨  →他の市でも詠める句です。
35.あちこちに手締め拍手や歳の市  山葡萄 →「拍手」→「柏手」むしろ「あちこちに手締めの音や歳の市」
36.よみがえる瑞穂の国や歳の市   山葡萄 →ありふれていて歳の市がボケる表現です。
37.買ひ忘れ子に頼みけり年の市   みぃすてぃ→季語が動きます。
38.人混みに妣の面影年の市     コタロー→これも季語が動きます。
39.年の市日矢射し山が見え隠れ   6105→年の市から離れ過ぎています。
40.石だたみ鳩舞い降りて年の市   6105→「年の市」が動きます。
41.恋心伝ふと誘う年の市      川端  →ちょっと付かないかと思いました。
42.年の市金魚すくいの孫二人    穣一  →「金魚」は夏の季語です。
43.鯛焼きを両手に孫の年の市    穣一  →「鯛焼き」は冬の季語で季重ねです。
44.孫肩に熊手は孫に年の市     穣一  →「熊手」は初冬の季語、「年の市」は仲冬の季語で季違いです。

(入選)
1.アメ横に妻見失ふ年の市  俳徊人→アメ横という固有名詞を出して成功しました。
2.人波にもまれ揉まれて年の市  みさ →まずまずです。
3.神棚を測って向かう年の市  しーしー→具体的で良いです。
4.御婦人の香も揉みくちゃに年の市 しーしー→匂いで年の瀬の市を詠みました。
5.いらぬ物また買ひさうな歳の市  いつせ →まずまずです。
6.年の市母のメモ書握りしめ  さかえ →「にぎりしめ」で年の市らしさが出ました。
7.つつがなく月日を重ね歳の市  さかえ →平板な表現ですが悪くないです。
8.久々の現金払い 年の市      さかえ →今の現実を示していて面白いです。
9.足早にすぐる歳月年の市     光雲2  →これも平凡な表現ですが年の市には付きます。 
10.年の市一対仕立て飾り馬     ひろ志 →市場の中の飾り馬に焦点を絞った点が良いです。 
11.年の市チョコ売る声と技巧み   萌   →まずまずです。
12.大盛りのじゃこ見比べて年の市  萌   →これもまずまず。 
13.半ドンの納会後や歳の市     山葡萄 →納会は会社、または取引所? 
14.値上がりをああだこうだと年の市 凡愚痴歌→まずまずです。
15.年の市髭のおやじもだいぶ老け  凡愚痴歌→毎年の顔なじみの時間経過が良いです。
16.懐かしき香具師の呼び声年の市  みぃすてぃ→若干動きますが、いただきました。
17.ご隠居も店頭に立ち年の市    みぃすてぃ→猫の手も借りたい時期なのでしょう。
18.威勢よく値切る祖母なり年の市  コタロー→まずまずです。  
19.目出度さの前夜祭なり年の市   コタロー→年の市を前夜祭とみなした点を買いました。
20.年の市ミャクミャク踊るアーケード 6105→時事句として年の市を詠みました。
21.師走市ニュースタイルのラメの松 桉音  →そんな松飾もあるのおですね。
22.ねだる子を背に暮れゆきぬ年の市 桉音  →まずまずです。
23.鈴買ふや令和七年暮の市     桉音  →この鈴は熊鈴でしょうか。
24.年の市帰りて鍋の差し向かひ   瞳人  →「鍋」は季語めいていますが良いでしょう。
25.闘病に勝ちて永らえ年の市    川端  →生きてこの賑わいに居るという実感が出ています。
26.父亡くて気強き母と年の市    川端  →「母は強し」の年の市の句です。

(秀逸)
1.年の市客待ち顔の神棚屋  風神 
  →新たな年に神仏への感謝の気持ちを表して、新品の神棚を売る店もあるという句です。年の市らしい情景の句であると思いました。季語が動きません。

2.切り火打つ魔除けの護符や年の市 ゆき 
  →正月用の護摩札を売る店を詠んでいます。その買った人への無病息災も祈った「切り火」なのでしょう。カチカチと音を立てて火花を散らす光景が目に浮かびます。年の市ならではの景の句です。

3.年の市神も仏も茣蓙の上     せつこ 
  →新年を迎えるに当たって、神棚や仏壇の小物を売っているのでしょう。ひょっとするとご本体も売っている
可能性があります。しかしそれらは、皆地面に敷いた茣蓙の上に載っていて、良いのかな〜と思いもします。そんなくすっとする俳諧味のある句です。

4.女房の尻たのもしく年の市    凡愚痴歌
  →年の市の買い物は大きい物や重たいものも多く、奥さんは仕方なくご主人を伴って出てきます。もともと興味のないご主人はどうしても遅れがちで、奥さんの後ろから付いて行きます。それ故にはぐれないように、それでも遅れながら奥さんの後ろ姿ばかり見て付いて行きます。そして、そのお尻の立派さ、逞しさに改めて感心もしているのでしょう。年の市という季語にぴったり付く、季語の動かない句に仕上がっています。


以上で、74句の講評を終えます。
1年間、沢山の投句をいただき有難うございました。
皆様にとって来る年が心豊かで明るい年になりますことを祈念しております。
良いお年をお迎えください。

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