あした ネット句会
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兼題「野焼き」 投稿者:宗匠 投稿日:2019/02/03(Sun) 19:47 No.7949  
新たな兼題を「野焼き」とします。初春の季語です。都会では余り見かけませんが、九州なのどでは良く見かけます。火が広がり黒い煙が立ち込める景色を遠くから見ることがあります。野焼きが終わった後の大地は黒々として新たな命が生まれ出る力強さも感じられます。傍題に「野を焼く」「野火」「堤焼く」「土手焼く」「野辺焼く」「原焼く」「丘焼く」「野を焼く火」「野火煙り」「野火走る」「野火這う」遠野火」「夜の野火」など多数あります。



Re: 兼題「野焼き」 小幸 - 2019/02/04(Mon) 16:36 No.7951  

音も無く野火飛んで行く日の出前


Re: 兼題「野焼き」 コタロー、 - 2019/02/05(Tue) 20:03 No.7952  

野を焼けば太古の煙昇りけり
野を焼く火じっと見つめる子供かな
野を焼けば過去も消えゆく如きかな


Re: 兼題「野焼き」 太朗 - 2019/02/07(Thu) 18:52 No.7953  

人生百年野焼きの時のまた来たる

兼題「歌留多」ではご評価をいただきありがとうございました。


Re: 兼題「野焼き」 郁文 - 2019/02/10(Sun) 15:13 No.7954  

野火猛る阿蘇の煙の静かさや
ここかしこ阿蘇の裾野に野火煙
改元の日本列島野火走る


Re: 兼題「野焼き」 小幸 - 2019/02/10(Sun) 18:10 No.7955  

筋金をいれ土手焼の仲間入り


Re: 兼題「野焼き」 祥風 - 2019/02/14(Thu) 10:59 No.7956  

茜空入日を残し野火消える
過疎村に広がる音や野火猛る
天と地へ匂い残して野火走る


Re: 兼題「野焼き」 柴原明人 - 2019/02/14(Thu) 14:10 No.7957  

禽獣の焦げし匂ひも野焼きかな

身に触るる空気ぞ熱し野は焼ける

サクラサク着信ありし野火走る


Re: 兼題「野焼き」  - 2019/02/14(Thu) 18:41 No.7958  

茫茫と風が火を巻く野焼きかな


Re: 兼題「野焼き」 小幸 - 2019/02/15(Fri) 07:56 No.7959  

混迷の世だからこそと野焼かな


Re: 兼題「野焼き」 影法師 - 2019/02/15(Fri) 08:51 No.7961  

野火走る獸の貌をして走る

兼題「歌留多」では秀逸にお選びいただきありがとうございました。今回もまたご指導の程よろしくお願いいたします。


Re: 兼題「野焼き」 みなと - 2019/02/15(Fri) 17:14 No.7962  

野焼夫の煙の臭ひ盗み嗅ぐ 

廻り込む漲る風へ野火走る

野焼き見し旅は昔と申すなり

何時も添削有難うございます(._.)


Re: 兼題「野焼き」 さかえ - 2019/02/16(Sat) 10:21 No.7963  

勢子走り伝統守る野焼かな

野を焼くや古参の半纏風を読む

次世代へつなぐ牧地や野火走る


Re: 兼題「野焼き」 氷緒 - 2019/02/16(Sat) 12:40 No.7964  

野焼き見て後の一杯旅の酒


Re: 兼題「野焼き」 たま - 2019/02/17(Sun) 06:05 No.7965  

細菌にピカドンのごと野焼きかな


Re: 兼題「野焼き」 比良山 - 2019/02/17(Sun) 08:06 No.7966  

兼題「歌留多」ではご丁寧に講評頂きありがとうございました。

「野焼き」の投句です。

野焼き夫の加齢臭にも野趣満ちて
フェルメール野焼き画かば神ならむ
野火昇る地球外への狼煙かな

以上宜しくお願い致します。


Re: 兼題「野焼き」 一二三 - 2019/02/17(Sun) 15:26 No.7967  

庭に出て道に出て野火迎えけり


Re: 兼題「野焼き」  - 2019/02/17(Sun) 19:18 No.7968  

あかときの里に野焼きの煙立ち


Re: 兼題「野焼き」 久米斗三 - 2019/02/17(Sun) 19:19 No.7969  

山国の闇に静まる焼野かな
野火一つ小農の字風遊ぶ
未黒野やジョギング夫婦白づくめ


Re: 兼題「野焼き」 一二三 - 2019/02/18(Mon) 11:22 No.7970  

口遊むこともなくなり夜の野火
野火走るビニール袋の口は何処


Re: 兼題「野焼き」 氷緒 - 2019/02/18(Mon) 12:49 No.7971  

懐かしきかつて野焼きのありし場所


Re: 兼題「野焼き」 みさ - 2019/02/19(Tue) 20:05 No.7972  

横断幕のさまに野焼きの煙
黄昏の坂東太郎野火残る
いやましに炎の走る野火の原


Re: 兼題「野焼き」 穣一 - 2019/02/20(Wed) 15:02 No.7973  

夜の野火悶えし恋のありし日よ

野火を追ひ追ひ疲れての酒となり

野火放ち虫三代を焼き尽くす


Re: 兼題「野焼き」 照幸 - 2019/02/20(Wed) 21:15 No.7975  

遠野火のその麓まで二人して

銃眼を覗けば野火の生地かな

国原に野火を仕掛けて戻りけり


兼題「歌留多」の講評 投稿者:宗匠 投稿日:2019/02/03(Sun) 19:25 No.7948  
兼題「歌留多」に72句の投句をいただきました。沢山の投句をありがとうございました。比較的に身近な季語であったからか良い句が多かったように思いました。結果として秀逸が5句になりました。しかし一方で季語の説明で終わった句もかなりありました。では宗匠選と講評をさせていただきます。


□宗匠選及び講評

まず予選からです。

(予選)
1.うたたねの夢に入り来る歌かるた  小幸 →他の季語でも詠めそうです。季語が動きます。
2.百たりの首を取り合ふ歌留多かな  ぐずみ→「首を取り合う」はちょっといただけませんでした。 
3.国語教師はるかに超ゆるかるたとり  明人 →ロジカルですが詩的ではないと思います。 
4.美しき和歌の調べや歌留多取り    コタロー→これはその通りですが平板でもあります。
5.ガチンコの勝負争う歌かるた     小幸 →スポーツや勝負ごと全てに言えること=季語が動きます。 
6.朗々と歌留多読みたる祖母の声    暁  →悪くないのですが、もう一歩の入り込みが欲しい句です。 
7.花札を打ちたる音の小気味よく    もも一号→これももう一歩の踏み込みが欲しい句です。
8.着付師も控えておりぬ歌留多会    郁文 →歌留多選手権でしょうか?ちょっとオーバーかと。
9.身を揺らす吾が人生の歌かるた    一二三→大きく出ましたが、その分焦点がボケました。 
10.歌かるた人間性をもろに出し     一二三→詩的ではないです。「歌かるた垣間見えたる人の性(さが)」
11.西洋歌留多ジョーカーの居座るる   みなと→「居座るる」?
12.お手付きは一回休み歌留多取り    暁   →一回休みは双六では?
13.はや一人脱け出すいろはがるたかな  久米斗三→負けたから抜け出すのでしょうか。であれば抜け出すではなく脱落では?
14.膝もとへ人の手発止かるた取り    久米斗三→季語の説明に終わっています。
15.歌留多取り猫は欠伸をしてをりぬ   コタロー→他の事でも言えそうです。
16.歌留多取り長き廊下に広げたる    みなと→それで?という声が聞こえそうです。
17.歌がるた坊主めくりに盛り上がり   俳徊人→季語の説明で終わっています。
18.詠みをへて猫も手を出す歌留多取り  俳徊人→ちょっと安直です。
19.切札と自称の歌留多さわがしや    瞳人 →意味が理解できませんでした。
20.苦手な句手元に配置歌かるた     正男 →良くある季語の説明です。
21.歌留多の輪坊主めくりの濁すお茶   比良山→これも良くある季語の説明です。 
22.いとま乞ふ女系家族の歌留多の輪   比良山→「去りがたし女系家族の歌留多会」
23.表敬のいただき立ちや歌留多の輪   比良山→「いただき立ち」という良い言葉が出ましたが、ここではちょっと合いません。
24.切札を名乗りトランプ破天荒     瞳人 →米国の大統領?季語にはなりませんね。
25.紙ずれの空気を読みぬ歌かるた    正男 →難しい表現=理解されにくい句、になります。
26.師を忍び買ふ新品の歌かるた     正男 →何故ろいう疑問が起こりそうな句でしゅ。
27.振袖もからみて弾く歌かるた     祥風 →歌留多会の情景描写で終わっています。
28.本堂の仏見やるや歌留多会      祥風 →お寺での歌留多会でしょうか。では何故という疑問が生まれます。
29.読む前のしばし静寂うた歌留多    祥風 →「の」を入れましょう。「読む前のしばしの静寂(しじま)うた歌留多」
30.歌留多会誘われしまま座に位置す   暁  →平板です。
31.歌がるた声のびやかに空札を     みさ →ちょっと意味が掴めませんでした。
32.くれなゐの襷きりりと歌留多取り   みさ →叙景を越えていません。
33.歌留多読む声の少しく乱れ初む     みさ →何故乱れ初むのでしょうか?
34.畳縁挟んで歌留多源平戦       穣一 →三段切れです。「畳の縁挟む歌留多の源平戦」
35.振袖を襷に絞り歌留多とり      穣一 →これも叙景を越えていません。
36.仮名文字に秘めたる恋や歌かるた   さかえ→自分を出しましょう。「仮名文字に我が恋を秘め歌かるた」
37.応援の誰か笑ヘリ歌かるた      照幸 →平板です。
38.人を恋ふ歌の多さや歌がるた     静里 →季語の説明で評論家的です。
39.而して坊主捲りになる歌留多     いつせ→悪くない句ですが、やはり平板ではあります。 
40.酔いかなり回りてよりの歌留多取り  いつせ→だからどうしました?という声が聞こえそうです。
41.札飛びて下の句の声残響す      川端 →歌留多取りの状況説明で終わっています。
42.恋人の呼吸も間近な歌留多とり    川端 →「恋う人の呼吸(いき)近々と歌留多とり」
43.父読み手母はお茶くみ歌留多会    川端 →平板です。
44.歌留多切る子の声はずみし夜更けかな ツグミ→子供は早く寝た方が良いという声が聞こえそうです。
45.歌留多札散らして子らは家帰る    ツグミ→これもその通りであると共に平板です。
46.正直であったであろうか歌かるた   照幸 →中七字余り。発想は良いです。素直に「正直であっただろうか歌かるた」
47.突っ張って生きて来ました歌かるた  照幸 →これは歌留多から少し離れて付かないと思います。
48.近隣の寄りて華やぐ歌がるた     弥生 →平板です。
49.背筋ますぐに父読む歌留多すがすがし 弥生 →「すがすがし」が饒舌。「背筋良く歌留多読む父凜として」
50.トランプはジジぬきババぬき平等に  もも一号→俳諧味まで届いていません。

(入選)
1.恋をまだ知らぬ子もをり歌がるた  静里  →恋をまだ知らないと思える子の読む恋の歌が新鮮に聞こえます。
2.百畳の畳を占める歌かるた  小幸  →実際には百畳ないのでしょうが、広さを感じさせる虚構としては良いです。
3.恋知らぬ奴が強うて歌留多会 明人  →季語の説明を越えて共感を呼びそうです。
4.貴女には勝てぬ歌留多も駆引きも    明人  →これは俳諧味があります。 
5.不器量が美人を負かす歌留多取り   コタロー→ここまで言い切るとかえって納得できます。
6.ライバルは恋敵なり歌がるた     静里  →これも具体的な物言いが平板を越えています。
7.花がるた一度も君に勝てぬまま    もも一号→自分が出ていて良いです。
8.木履のうめる玄関かるた会      郁文  →このような歌留多会ではないシーンに目を向けるのも良い句を作るコツです。
9.国訛りいろは歌留多の読み手かな   郁文  →なんだかほっこりしますね。
10.真新しき畳を揺らす歌かるた     一二三 →「畳を揺らす」が良いです。
11.板廊下創の光れる歌留多宿      みなと →歌留多宿という珍しい季語を出しました。しかもその廊下に着目しました。
12.祖母が詠み孫が取りあふ歌留多かな  俳徊人 →予選に母と父が分担する句がありましたが、こちらの方が微笑ましいです。
13.歌留多取り五体を耳と手に絞る    すて  →歌留多に集中する表現がなかなかでした。
14.払ふ手の触れてうれしき歌留多かな  穣一  →まずまずです。
15.歌かるたこがるる恋の節まはし    さかえ →読み手も陶酔することがありますね。
16.歌かるた声色若き米寿かな      さかえ →「米寿で声色若き」が良いです。
17.在りし日の声の聞こゆる歌留多札   ツグミ →手にした歌留多札をじっと見つめたミクロの視点の句です。

(秀逸)
1.いろは歌留歩けば当たる幸ありや  影法師
  →いろは歌留多の「い」の札を掛けた句です。このように歌留多を詠みながらそこから少し離れた事象を取り上げることで季語に膨らみを持たせることが出来ます。

2.逢いみての後の心や歌がるた     太朗
  →百人一首の「逢い見ての後の心にくらぶれば昔はものを思わざりけり」の歌を下敷きにした句です。この句もまた季語から距離を置いたことで成功しています。

3.ひらがなのいろめくかるたよむをとこ 久米斗三
  →平仮名の柔らかな文字、その文字で書かれた恋の歌、それを読み上げる「をとこ」もまたなまめかしく思われるという句です。全てひらがなにした技巧も生きています。ちなみに「をとこ」は古語で対語は「をとめ」。男(おとこ)の対語は女(おんな)で、「をとこ」の「をと」は若いという意味で「をとこ」は若い結婚適齢期に達した男子を指すそうです。従ってこの句は「をとこ」であるべきと思いました。

4.「まちちゃん」と呼ばるる少女歌留多の輪  すて
  →歌留多会には見知らぬ人も混じる場合があります。そんな場であるからこそ名前も素性も分からないまま、皆が「まちちゃん」と呼ばれている少女がどんな子か気になるのでしょう。固有名詞を出すことで句の情景がリアリスティックに浮かび上がって来ます。唐突に固有名詞を出して成功した句と言えます。

5.札一枚守り幼の歌がるた       弥生
  →歌留多会に座る幼い子供はいつも負けてばかりいて一枚も取れないことがしばしばあったのでしょう。それだけに絶対一枚だけは取ろうと、その札を覚えてその札が読まれたら必ず取ると決心していたのでしょう。その札を首尾よく獲得した時の安堵と自慢そうな笑顔が見えるような句です。

以上で72句の講評を終えます。
新たな兼題は後ほど、

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