あした ネット句会
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兼題「花菖蒲」 投稿者:宗匠 投稿日:2017/06/25(Sun) 14:36 No.6457  
新たな兼題を「花菖蒲」とします。傍題には「花そうぶ」「白菖蒲」「黄菖蒲」「野花菖蒲」等があります。梅雨の中に咲く花菖蒲は鬱陶しい梅雨の中にあって爽やかな色で楽しませてくれます。
まずは多作した上で、良く推敲した句のご投稿を宜しくお願いいたします。


Re: 兼題「花菖蒲」 恵一 - 2017/06/25(Sun) 23:31 No.6458  

雨誘ふ柳生の里の花菖蒲
三色の絵筆を使ひ花菖蒲
初恋の人と出会ひぬ菖蒲園


Re: 兼題「花菖蒲」 一二三 - 2017/06/26(Mon) 07:54 No.6459  

山ありて湖ありて花菖蒲かな


Re: 兼題「花菖蒲」 恵一 - 2017/06/26(Mon) 07:56 No.6460  

木道を歩む幸せ花菖蒲

いつもご多忙の中添削を有難う御座います。


兼題「麦笛」兼題の講評 投稿者:宗匠 投稿日:2017/06/25(Sun) 13:54 No.6456  
お待たせしました。麦笛の兼題に146句もの投句をいただきました。その以前、当ネット俳句会がサイバー攻撃を受ける前にいただいていた投句もかなりありましたが、残念ながら消されてしまいました。投句いただいた方々にはお詫びを申し上げます。また再開した後のメッセージをお出しした時に、すでに投句のあった小倖さんとぐずみさんの句も、その後消えてしまい、フォローが出来ませんでした。併せてお詫び申し上げます。
さて、今回の投句ですが、佳句もありましたが、自分が出ていないイマイチの句も多かったように思います。作る段階ではどんどん作って良いのですが、、投稿に当たっては良く吟味して出していただければ有難いです。
では、宗匠選と講評をさせていただきます。

□宗匠選と講評

(予選)
1.麦笛の覚束なくも昭和うた  瞳人→「麦笛の途切れ途切れに昭和うた」
2.麦笛に三百六十五夜載せて  瞳人→動きます。
3.流暢な麦笛鳴らす湖岸通り  小倖→下七が字余りです。
4.麦笛を鳴らす遥かに近江富士  小倖→「鳴らす」は不要です。「麦笛や遥かな近江富士愛でつ」
5.麦笛をいくつも鳴らす園児かな  小倖→「誰彼も麦笛鳴らす園児かな」
6.麦笛を鳴らす人の名忘却す  小倖→「麦笛を鳴らせし人の名は忘れ」
7.麦笛を鳴らし湖を渡りけり  小倖→中七が字余りです。
8.麦笛を鳴らす風除け堤防に  小倖→動詞が多すぎます。
9.麦笛の中心にあり軽量感  小倖→「軽量感」が唐突と思います。
10.息ついで麦笛の続きけり  小倖→字足らずです。
11.麦笛を追うかけて来る母の里  小倖→意味を理解しかねました。
12.麦笛の安らぎの郷駆け巡る  小倖→「安らぎの郷」は固有名詞でしょうか?固有名詞は誰でも認知できる場合に使えます。
13.麦笛を各個に鳴らす美少女  小倖→「各個に鳴らす」が分かりませんでした。かつ下五が字余りです。
14.麦笛に紛れていたり水の精  小倖→理解できませんでした。
15.麦笛や消えた歳月手繰り寄す  小倖→「消えし」とすべきです。
16.麦笛を吹けば宇宙に吸い込まれ  小倖→「麦笛を吹けば生(あ)るるや小宇宙」
17.門前の街は麦笛黙深し  小倖→理解できませんでした。
18.たましひのいつか紛れる麦の笛  小倖→「たましひの声かも知れづ麦の笛」
19.永劫の刻を奏でる麦の笛  小倖→ちょっとオーバーです。
20.麦笛はをさなき頃の恋の笛   俳徊人→「麦笛はをさなき恋の頃の歌」
21.麦笛は遠き昭和の音色かな   俳徊人→「麦笛や吹けば昭和のなお遠く」
22.せつかれて吹く麦笛の音はずれ  俳徊人→「せつかれて吹く麦笛のおぼつかな」
23.麦笛や二世代いくさなく来し  久米斗三→下五が字足らずです。
24.麦笛を二三度鳴らし卒業す  久米斗三→「卒業」は春の季語です。
25.麦笛や裏作消えて村寂びる  久米斗三→「麦笛や裏作の消え村寂びる」中七の「て」は避けましょう。
26.クラリネット壊し麦笛吹く少女  ぐずみ→話が出来過ぎです。
27.畦道を麦笛行くや空に鳶  ぐずみ→「鳶」は冬の季語です。
28.麦笛やピアノ弾く娘の転校日  ぐずみ→事象を盛り込みすぎです。
29.麦笛を吹いて少年シャツ白し  ぐずみ→「少年シャツ白し」は「白し」で切って強調しているだけに「白服」という夏の季語めいていて季重ねになりかねません。
30.麦笛に一角獣と貴婦人と  ぐずみ→一角獣は付きません。むしろ「麦笛や荒らくれ男と貴婦人と」
31.シャガールや麦笛の音に浮く生類 ぐずみ→シャガールが主人公ですか?
32.麦笛や耳聡く居て独り言つ  みなと→中七が「て」留めです。
33.昭和には踏み込まんとして麦笛  ぐずみ→理解できませんでした。
34.麦笛を聴く風を聴く休憩所  みなと→「麦笛を聴く風も聴く休憩所」
35.麦笛を介護施設の母に吹く  恵一 →切れが欲しいところです。
36.麦笛に故里重ね吹きにけり  恵一 →「吹きにけり」は不要です。「麦笛に故里かさね母かさね」
37.麦笛の鳴りてかの日の枕元  練乳苺味→「麦笛を鳴らせしかの日枕辺へ」
38.麦笛を鳴らし歳月思ひけり  白鷺→平板です。もっと具体的に!
39.麦笛の鳴れば多感な頃のこと  白鷺→「麦笛を鳴らし多感な頃のこと」
40.麦笛や竹馬の友は今はなく  白鷺→「麦笛や竹馬の友も今はなく」
41.麦笛を吹く少年の心もて  白鷺→切れがありません。
42.麦笛を吹いて還らぬ日を恋ふる  白鷺→平板です。
43.麦笛やネットフェンスに機関銃  ぐずみ→理解できませんでした。
44.麦笛や児ら訳もなく駆けまわる  ぐずみ→自分を出すべきです。「麦笛や訳なく駆けし日のありき」
45.麦笛やむらの鍛冶屋の鎚の音  ぐずみ→動きます。
46.黒穂つけ麦笛鳴らす頬つぺかな  さかえ→季重ねです。
47.姉ほどの音色に鳴らず麦の笛  さかえ→「姉ほどの音色に成らず麦の笛」 
48.嫁ぐ日の決まり麦笛吹きにけり 古都→「麦笛や姉の嫁ぐ日決まりし日」
49.麦笛や一番遠き小豆島  小倖→「麦笛やいっそう遠き小豆島」
50.麦笛や枯れて色褪せ捨てられず  のるん→「枯れて鳴らぬ麦笛なおも捨てきれず」
51.麦笛の一管の音の光りかな  いつせ→理解できませんでした。
52.麦笛も調子はずれの君なりき  もも一号→イマイチです。
53.麦笛の寺家の里道かがやけり  穣一→もっとシンプルにポイントを絞ってください。
54.麦笛の洛北の里(り)に響きけり 穣一→同上
55.麦笛や忘れし時を今に継ぐ  穣一→「麦笛や忘れいし時今に継ぎ」
56.麦笛や技つたはらず孫の泣く  穣一→ここは「や」ではなく「の」です。
57.麦笛や少年の空光満つ  穣一→自分を出すべきです。
58.麦笛を吹きつ行く人子等の追ふ  穣一→同上
59.麦笛や児童租界の苦き味  穣一→「学童疎開」では?
60. 麦笛の母の背中へ届けよと  穣一→理解できませんでした。
61.聞きなれぬ音を辿りて麦の笛  穣一→同上
62.麦笛鳴る不思議に夢を抱きし頃  明人→自分を出すべきです。
63.麦笛で遊ぶ子のあり昭和の絵  明人→同上
64.麦笛を教え教わる日の二人  明人→「麦笛を教え教わる友ありき」
65.麦笛の音を忘れし大都会  明人→もう一歩です。
66.麦笛を教えてくれし父のこと  明人→悪くはないのですが、もう一歩。
67.麦笛の音懐かしき哀しさよ  明人→もっと具体的に!
68.麦笛の神戸は古き港なり  小倖→動きます。
69.段々と母に似て来る麦の笛  小倖→「麦笛や知らず知らずに母に似て」
70.吟行や麦笛を吹く師を囲み  弥生→動きます。
71.大陸に麦笛知らず育ちけり  弥生→理解できませんでした。
72.麦笛やふるさとの山五彩なり  みさ→動きます。
73.産土の俤さがし麦の笛  みさ→「産土にさがす俤麦の笛」 
74.麦笛や筑波二峰に雲かかる  みさ→「麦笛や筑波二峰に雲かかり」
75.ハッカーの闇を葬れ麦の笛  穣一→動きます。
76.主宰者の強き心よ麦の笛  穣一→動きます。激励をありがとうございます!
77.平成や海に茜と麦笛と  ぐずみ→何故「平成」なのでしょうか?
78.麦笛や椛の湖畔をボブ・デイラン ぐずみ→何故、「ボブディラン」なのでしょうか?
79.麦笛の音に誘われ風と共に  こけし→下五が字余りです。
80.麦笛やお尻が出ているかくれんぼ こけし→「麦笛やお尻出ているかくれんぼ」
81.麦笛を吹く横顔を見つめたる  恋都→「たる」→「いて」
82.麦笛や父の記憶を呼び覚ます  たま→「呼び覚ます」→「引き戻し」としてリフレインする方が良いです。
83.麦笛や白寿の母は頬を染め  たま→付かないと思います。
84.焦点はいつも湖です麦の笛  小倖→理解できませんでした。
85.麦笛は音色と煙と母の背と  天道→理解できませんでした。
86.麦笛やのんびりしたる昭和かな コタロー→動きます。
87.麦笛や音が外れて面白し  コタロー→平板です。
88.麦笛を吹く下校児の涙かな  コタロー→付きません。
89.まろやかな湖面を抜ける麦の笛 小倖→「麦笛の湖面を抜けてまろやかに」
90.麦笛や輝く海に囲まれて 小倖→「それで?」という声が聞こえそうです。
91.鉤の手に曲がる木道麦藁笛  みさ→理解できませんでした。
92.良き音の出る麦笛を選りにけり 都忘れ→切れがありません。
93.麦笛を上手に吹けぬ遠山河  みさ→「遠山河麦笛上手く吹けぬまま」
94.麦笛に少女が答ふ川むかふ  小倖→理解できませんでした。
95.麦笛を難無く吹いて戦中派  みなと→「麦笛を軽々と吹き戦中派」
96.麦笛を熱湯煮沸する保育  ぐずみ→ちょっと無理があります。
97.麦笛や峠を越えて往つたバス  ぐずみ→ 「麦笛やひとつ峠を越えるバス」
98.木漏れ日に麦藁笛や開拓碑  ぐずみ→ 「木漏れ日と麦藁笛と開拓碑」
99.麦笛に頷きながら鳩歩む  小倖→「麦笛に頷きながら歩む鳩」
100.麦笛や想い出拾い野道ゆく  郁文→動きます。
101.対岸へつなぐオーラ麦の笛  小倖→理解できませんでした。
102.麦笛や故郷の歌口ずさむ  ぐずみ→平板です。
103.麦笛が揺らす父の肩車  孤月→中七が字足らずです。
104.麦笛を吹けてヒーローだった日よ 明人→「だった」→「たりし」
105.麦笛の自由主義たり空へ向け  みなと→「麦笛の空奔放に自由主義」
106.ばらばらのリズム通わす麦の笛 小倖  →「麦笛やばらばらなれど通い合い」

(入選)
1.麦笛の音に乱れ無き漢かな  小倖→すっきりした句に仕上がっています。
2.麦笛の鳴らすそびらに賤ケ岳  小倖→上手い句です。
3.麦笛をハモるスポーツ少年団  小倖→景が見えます。
4.麦笛やもうご飯よと母の声   俳徊人→懐かしい情景が浮かびます。
5.麦笛を教えてくれし兄逝けり  俳徊人→兄を思う述懐の句です。 
6.麦笛や村で噂のへうげもの  ぐずみ→「それでも麦笛は上手い奴」が隠された句です。
7.麦笛やソラシドレミファとはならぬ ぐずみ→麦笛は結構難しいのです。
8.離れ家の祖父の麦笛止まざりし  みなと→祖父の淋しさが出ています。
9.麦笛や豊葦原に父老ゆる  みなと→豊葦原という固有名詞の出し方は上手いです。
10.間を置きて麦藁笛の近づき来  みなと→動画のようです。
11.飛騨見ゆる限りのみねに麦の笛  練乳苺味→いささかオーバーではありますが、句として成立しています。
12.麦笛の鳴らぬ涙の夕餉かな  練乳苺味→これも少々オーバーではあります。
13.女の子麦笛で突く男の子  練乳苺味→かわいい景の句です。
14.麦笛を草書のごとく吹きにけり  さかえ→上手い表現です。秀逸候補。
15.麦笛や幼の息のありつたけ  さかえ→懸命に吹いている様が見えます。
16.麦笛に興ずる鍔広帽子かな  さかえ→帽子との取り合わせは上手いと思いました。
17.空腹の昭和ありけり麦の笛  さかえ→戦後の昭和ですね。
18.麦笛と幼き日々を引き出しに  のるん→少し甘い述懐の句です。
19.麦笛を吹いて夕暮れ遠ざける  いつせ→夕暮れと麦笛は似合います。
20.麦笛のぴっぷぴっぷと風に乗り  もも一号→オノマトペが上手いと思いました。
21.麦笛や畔に置かれしランドセル  穣一→「畔」が良いです。
22.麦笛や力一杯ペダル漕ぐ  みさ→何事も賢明な少年期を詠んでいます。
23.麦笛を鳴らし仲良き兄妹  みさ→まずまずの句です。
24.麦笛を得意と云ひつ吹く翁  恵一 →人物が明確に出ていて良いと思います。
25.麦笛や師は少年の目を持てり  弥生→なかなかの句。秀逸候補。
26.麦笛や水底にある銀の匙 小倖→なさそうでありそうな不思議さに惹かれた句です。
27.麦笛のリード ハーレム・ノクターン ぐずみ→麦笛で奏でたら似合うだろうと思いました。
28.麦笛の風は童話となり暮るる  小倖→下五がいささか言い過ぎかとは思いました。
29.麦笛に瞼の細き道祖神  小倖→こういう季語との離し方が良いです。
30.麦笛やはるかな雲を眺めつつ  小紋→さらりとしていても味のある句です。
31.麦笛の音湖の風となる  秋詩→詩的です。
32.麦笛吹く南の島の僧俊寛  ぐずみ→無聊を託つ俊寛が見えてきます。
33.麦笛のなか一条の鉄路往く  郁文→「麦笛のなか」を買いました。
34.ストローに麦笛想うカフェテラス 郁文→都会的な発想の麦笛の句です。
35.麦笛や父にせがみしはとぽっぽ 孤月→これも季語との適度な離し方が良いと思いました。

(秀逸)
1.麦笛や兄の帰りを待つ港  寿典 
  →多くの麦笛の句がその中で麦笛を吹かせています。しかしこの句は吹かせていません。麦笛が上手かった兄を待っている港にいるという句です。このような季語との距離感が句を大きくし、想を膨らまします。離しすぎてもいけません。このバランスが俳句の醍醐味と言っても過言ではないと思っています。

2.麦笛や大志失せしはいつのこと  白鷺
  →述懐の句です。少年の日の夢の大きさと、現在のそれなりにまとまった人格に収まった自分を比べています。その落差を埋めるかのような少し音程の外れた麦笛が効果的に響いている句です。

3.麦笛や半音外し生きてきし  太郎
  →二度目の投句で草笛になっていましたが当初の投句は麦笛であったように記憶します。麦笛の頼りない音と自らの人生を重ねた味わいのある句と思いました。

4.麦笛や明日転校してゆく子  古都→
  →人生には様々な別れがありますが、幼少の頃の記憶は一段と鮮明で、悲しげな麦笛の音はその記憶を呼び覚ますには十分な効果を持っていると思います。

5.麦笛や四肢のびやかに反抗期  みさ
  →この句は自らのことでしょうか。それともその年頃のお子さんを持つ親御さんの句でしょうか。どちらにしても麦笛が動きません。このように季語とぴったり寄り添った句を見ると嬉しくなります。

以上で、投句をいただいた146句の講評を終わります。入選は少なかったものの良い句が増えたように感じております。
新たな兼題はまた後程、
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