あした ネット句会
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兼題「日日草」 投稿者:宗匠 投稿日:2025/06/21(Sat) 09:07 No.12366  
新たな兼題を「日日草」とします。晩夏・植物の分類に属する季語です。傍題には「日日花」「四時花」「日日草の花」「そのひぐさ」があります。鉢植えや花壇向きの花で晩夏から初秋まで長く咲き続ける一年草です。日日咲き代わることからこの名前が付けられたようです。今回の締切は7月15日頃とし、お一人3句までのルールをお守りの上、奮ってご投句ください。


Re: 兼題「日日草」 郁文 - 2025/06/24(Tue) 12:26 No.12367  

日々新た老いの青春日々草
ホスピスの響き美し日々花
群がりぬ雲雨の中の日々花


Re: 兼題「日日草」 コタロー - 2025/06/24(Tue) 19:41 No.12370  

日日草妊婦お腹の膨らんで
日日草模様の変わる万華鏡
日日草硬筆書写の文字新た


Re: 兼題「日日草」 膝痛 - 2025/06/25(Wed) 01:28 No.12371  

こころ飢ゆ消息聞くや日々草
吟唸る日々草が紅くなり
日々草ぼんやり眺め握り飯



Re: 兼題「日日草」 リタイア - 2025/06/27(Fri) 04:03 No.12372  

日々草日々新鮮な朝迎え リタイア
日々草朝日を纏い生きている


Re: 兼題「日日草」 川口あおい - 2025/06/28(Sat) 16:33 No.12374  

咲き誇る日日草や鮮やかに

貴殿も季重ねの句がお有りとのコメントありがとうございました。


Re: 兼題「日日草」 鈍愚狸 - 2025/06/30(Mon) 08:54 No.12375  

師の恩を忘れぬやうに日日草


Re: 兼題「日日草」 次郎さん - 2025/07/01(Tue) 14:40 No.12376  

日めくりのめくられずあり日々草
日々草老いの片づけ捗らず
亡き母の繰り言恋ひし日々草


Re: 兼題「日日草」 ゆき - 2025/07/04(Fri) 09:55 No.12377  

目標は高く万歩や日日草
ワイドショーの事欠かぬネタ日日草
症状は畳の目ほど日日草

訂正分です


Re: 兼題「日日草」 みぃすてぃ - 2025/07/05(Sat) 16:08 No.12378  

なほ生きる八十路の今日やそのひぐさ


Re: 兼題「日日草」 さかえ - 2025/07/06(Sun) 09:25 No.12379  

海岸の潮の満ち引き日日草

老いたれど為すこと多し百日草

老人のリハビリ体操日日草


Re: 兼題「日日草」 荒 一葉   - 2025/07/06(Sun) 14:24 No.12380  

ぶきつちよが研ぐ肥後守日日草
転職はこれで三度目日日草
愚痴不満時々笑顔日日草


Re: 兼題「日日草」 杏だんて - 2025/07/06(Sun) 15:56 No.12381  

母の遺影に感謝の夕べ日日草
九九暗記の子の上達や日日草
我が庭にまたも外猫日日草


Re: 兼題「日日草」 古人 - 2025/07/07(Mon) 16:48 No.12382  

挨拶の元気な園児日日草 
日日草朝餉の早い老夫婦

 


Re: 兼題「日日草」 凡愚痴歌 - 2025/07/07(Mon) 20:18 No.12383  

おはやうと大きな声で日日草
日日草元気であれと祈る朝
ほか弁のおばちやん美人日日草


Re: 兼題「日日草」 しーしー - 2025/07/08(Tue) 08:49 No.12384  

昼休み社の屋上に日日草
日日草デスクの鉢に今朝の水
自分史の筆は軽やか日日草


Re: 兼題「日日草」 麦藁草 - 2025/07/08(Tue) 08:53 No.12385  

そのひぐさ今日も日の出を迎えけり


Re: 兼題「日日草」 川端 - 2025/07/10(Thu) 12:37 No.12386  

日日草子等のサッカー見届けり
多摩川の日日草よかのこの碑
日日草認知の妻と過ごす日々


Re: 兼題「日日草」 かく たまき - 2025/07/10(Thu) 18:28 No.12387  

今朝もまたこの妻の顔日日草


Re: 兼題「日日草」 光雲2 - 2025/07/10(Thu) 20:49 No.12388  

涼やかや日々草の零れ種
残照やついに消へゆくそのひぐさ
棘ならぬ毒を隠して日々草



Re: 兼題「日日草」 詩雨 - 2025/07/11(Fri) 12:53 No.12389  

今日もまた厨に立ちて日日草


Re: 兼題「日日草」 詩雨 - 2025/07/11(Fri) 12:57 No.12390  

すいません、上の句を変えます

今日もまた厨に立ちぬ日日草


Re: 兼題「日日草」 せつこ - 2025/07/12(Sat) 07:29 No.12391  

歳時記を読めばきりなし日日草
今日も又さらりと過ぎぬ日日草
旅人を見送るばかり日日草


Re: 兼題「日日草」 山葡萄 - 2025/07/12(Sat) 09:01 No.12392  

水遣りを忘れることもそのひぐさ


Re: 兼題「日日草」 6105 - 2025/07/12(Sat) 10:33 No.12393  

日日草の雫一滴曼荼羅絵
人生を日日草に問うてみる
日日草逝く人たちの記憶なり


Re: 兼題「日日草」 いつせ - 2025/07/13(Sun) 14:25 No.12394  

日日草明日といふ日の不確かさ
おはようと笑顔通学日日草

よろしくお願いいたします。


Re: 兼題「日日草」  - 2025/07/13(Sun) 18:38 No.12395  

日日草ひと日一句を課するなり

装へど猫背隠せぬそのひぐさ

完璧は魅力にあらず日日草



Re: 兼題「日日草」 風神 - 2025/07/13(Sun) 19:59 No.12396  

太筆のはねの勢ひ日日草
日日草祈りのあとの静けさに
束ね髪解きし少女や日日草


Re: 兼題「日日草」 穣一 - 2025/07/13(Sun) 20:44 No.12397  

日日草親の介護の日は暮れて

書き込みの多き暦よ日日草

毒あればこそ美しき日日草


Re: 兼題「日日草」 桉音 - 2025/07/14(Mon) 01:35 No.12399  

そのひぐさ雲行見つつ朝化粧
日日草乳歯ぬけたる子の笑顔
四時花や稽古帰りの舞妓達

「梅雨の蝶」では秀逸の選と素敵な鑑賞を有難うございました。今後も引き続き適切なご指導や添削のご教授宜しくお願い申し上げます。


Re: 兼題「日日草」 タケオ - 2025/07/14(Mon) 04:00 No.12400  

・ずりずりの妻の歩幅や日日草

・通勤の電車待ちたり日日草

・老いたるを一日大事日々草




Re: 兼題「日日草」 みぃすてぃ - 2025/07/14(Mon) 08:47 No.12401  

一学期最後の登校日日草
任地へのけふは引越し日日草


Re: 兼題「日日草」 山葡萄 - 2025/07/14(Mon) 12:56 No.12402  

なほざりの雨なき庭や日々草


Re: 兼題「日日草」 麦藁草 - 2025/07/14(Mon) 15:33 No.12403  

夫は今日米寿の祝い日日草

コツコツと歩みし道や日日草



Re: 兼題「日日草」 山流 - 2025/07/14(Mon) 17:39 No.12404  

一目惚れ逢えば下向く日日草
孫曾孫みんな可愛気日日草
日日草出会う嬉しさ片想い


Re: 兼題「日日草」 リタイア - 2025/07/15(Tue) 13:19 No.12405  

根性の砂利の隙間のそのひ草


Re: 兼題「日日草」 悠太 - 2025/07/15(Tue) 22:26 No.12406  

並列に並ぶ自転車そのひぐさ
手を上ぐる横断歩道日日草
四時花や駆け来る人とすれ違ひ


兼題「梅雨の蝶」の講評 投稿者:宗匠 投稿日:2025/06/20(Fri) 16:50 No.12365  
兼題「梅雨の蝶」に90句もの投句をいただき有難うございました。「梅雨の蝶」は待ちに待った梅雨の晴間に飛翔する蝶ですが、この季語からかなり離れた、いわゆる「付かない」句や意味が掴めなかった句もありました。一方では出された句全てが入選という方もおられて、かなり偏りが大きかったという印象を受けました。では宗匠選と講評をさせていただきます。

□宗匠選と講評
(予選)
1.梅雨の蝶衒い隠して雨宿り     膝痛 →表現が曖昧です。もう一歩
2.朝日射す川面光るや梅雨の蝶    郁文 →まずまずです。
3.梅雨の蝶尾羽打ち枯らし海峡へ   膝痛 →むしろ「冬の蝶」に合う物言いです。
4.放浪や宿る軒なき梅雨の蝶     鈍愚狸→いささかオーバーかと。
5.梅雨の蝶妖しく濡れて夜に舞う   膝痛 →考えすぎです。
6.キッチンカーの轍くつきり梅雨の蝶 荒 一葉→上五、中七で梅雨晴間を出したところは良かったのですが・・。
7.梅雨の蝶他人ばかりの交差点    荒 一葉→季語から離れすぎです。
8.軒に干す白の産着や梅雨の蝶    荒 一葉→季語が生きていません。
9.陽の射して庭木の陰より梅雨の蝶  古人 →もう一ひねり欲しいところです。
10.梅雨の蝶昨日も今日も休養日    ひろ志→まずまず です。
11.生茂る木々の揺らぎや梅雨の蝶   ひろ志→平板 です。
12.木のしずくまだ垂るなかを梅雨の蝶 しーしー→中七の表現が舌足らずです。
13.ハンドルのクロームメッキ梅雨の蝶 しーしー→「ハンドルの放つ光へ梅雨の蝶」
14.水滴を揺らしてとまる梅雨の蝶   しーしー→まずまずです。
15.晴れ渡り木陰で休む梅雨の蝶    リタイア→平板であり季語が動きます、
16.束の間に干す長靴や梅雨の蝶    みぃすてぃ→まずまずです。
17.地を覆ふ天使の梯子梅雨の蝶    みぃすてぃ→「天使の梯子」が?でした。
18.朝上がりの葉裏明るし梅雨の蝶   ゆき  →「朝上がり」とは何でしょうか? 
19.公園のランチタイムや梅雨の蝶   杏だんて→もう一ひねり欲しいです。「公園ランチを横目チラチラ梅雨の蝶」
20.草の葉の高みゆつたり梅雨の蝶   山葡萄→まずまずです。
21.菜園へ天使の梯子梅雨の蝶     山葡萄→「天使の梯子」が?でした。
22.木の陰を離れる一頭梅雨の蝶    山葡萄→「一頭はもう木を離る梅雨の蝶」これで複数の蝶がいたことになります。
23.唆すマクベス夫人梅雨の蝶     むさし→梅雨の蝶にマクベス夫人を重ねるのはいささか無理があるかと。
24.梅雨の蝶寄りつ離れつ風に乗る   みさ →まずまずです。
25.留め石や縄に梅雨蝶たはむれて   みさ →「留め石の縄知らぬふり梅雨の蝶」
26.袖垣に翅きらきらと梅雨の蝶    みさ →もっと踏み込んで欲しいです。
27.梅雨の蝶落ちる落ちるあ交差点   瞳人 →意味が掴めませんでした。
28.梅雨の蝶あはれ越前北の庄     光雲2 →敢えて添削すれば「梅雨の蝶知るや越前北の庄」でも入選にはなりません。
29.玉響のいのち耀ふ梅雨の蝶     光雲2 →季語が動きます。もっと事象を特定すべきです。
30.梅雨の蝶ふらふらのぞくビアガーデン 凡愚痴歌→「ビアガーデン」が夏の季語で季重ねです。
31.お地蔵の膝にすがりて梅雨の蝶   せつこ→可能な限り中七の「て」留めは避けるべきです。理由は散文になるためです。
32.梅雨の蝶うすらび出でて飛び立てり せつこ→平板及び中七の「て」留め。
33.ビルの間のこんなところに梅雨の蝶 東馬 →季語が動きます。
34.縺れ合い今昇天の梅雨の蝶     コタロー→いささか平板です。季語の説明を超えていません。 
35.木漏れ日を捉え翔び立つ梅雨の蝶  コタロー→もう一歩です。
36.素裸で濡れた髪拭く梅雨の蝶    かく たまき→「素裸」は夏の季語で季重ねです。
37.病癒へ愛でたき孫よ梅雨の蝶    川端 →ちょっと季語に付かないかと。
38.急な雨帰宅の坂に梅雨の蝶     川端 →もう一捻り欲しいところです。
39.夏の蝶相手を見つけ繁殖す     川口あおい→「夏の蝶」は三夏の季語で、別の季語。散文。余白の妙が欲しいです。
40.夏の蝶相手を探す嬉しそう     川口あおい→ 「夏の蝶」は三夏の季語で「「梅雨の蝶」とは別建ての季語です。
41.夏の蝶紫陽花の影飛び跳ねる    川口あおい→「夏の蝶」は三夏の季語で「紫陽花」も夏の季語で季重ねです。
                          私も初学の頃は季重ねの句が沢山ありました。(笑)
42.風を恋ひ上や下やら梅雨の蝶    タケオ→「恋う風と晴間嬉しき梅雨の蝶」
43.梅雨の蝶わずかひととき名も知れず みぃすてぃ→意味が掴めませんでした。
44.青空に羽を伸ばすや梅雨の蝶    山流 →平板です。
45.カメラレンズの真中にひらり梅雨揚羽 萌 →季語が動きます。
46.窓ガラスにあわや激突梅雨の蝶   萌  →蜂でも燕でも詠めます=季語が動きます。
47.日矢射して空を見上げる梅雨の蝶  6105→季語の説明を超えていません。
48.梅雨の蝶子らと一緒に飛び回る   6105→「梅雨の蝶子らの仲間に入りたげ」
49.梅雨の蝶水琴窟の奏で舞う     6105→「水琴窟に耳澄ましおり梅雨の蝶」
50.梅雨蝶や嘘の一つを忘れをり    悠太 →ちょっと季語から離れ過ぎかと思います。
51.梅雨蝶に添ひたる先の黄泉に着き  悠太 →黄泉だけに断定は疑問。「梅雨蝶に添ひたる先に黄泉ありや」程度かと
52.梅雨の蝶窓辺に寄りし母あらん   穣一 →もう一歩踏み込むべきです。
53.夢追ふて飛び続けるか梅雨の蝶   穣一 →これももう一歩です。
54.梅雨の蝶南大門を潜りゆく     いつせ→季語が動きます。
55.公園の花にやすらふ梅雨の蝶    つばき→梅雨晴間に飛ぶ様を出すべきです。「公園に今日はお出かけ梅雨の蝶」
56.雨止めば勝者のごとく梅雨の蝶   さかえ→ちょっとオーバーかと。
57.梅雨の蝶猛暑避け飛ぶ朝夕に    リタイア→「猛暑」は夏の季語で季重ねです。

(入選)
1.陽に白き対の戯れ梅雨の蝶     郁文 →具体性があって良いです。
2.とにもかく飛べるよろこび梅雨の蝶 鈍愚狸→梅雨の蝶の嬉しさが出ています。
3.梅雨の蝶晴れ間楽しみらららかな  リタイア→オノマトペが生きています。
4.庭へ来る五月雨蝶に陽の恵み    ひろ志→「五月雨蝶」という季語に挑戦したことを評価しました。
5.梅雨の蝶現れて魔法のように消え  影法師 →季語が少し動きますが・・。
6.梅雨の蝶石灯篭に影を置き     ゆき  →これも具体性があって良いです。
7.梅雨の蝶強いて言うならインドア派 杏だんて→面白い句です。
8.馬の背を越ゆ一頭の梅雨の蝶    光雲2 →具体的で見える景の句になっています。
9.浮かれ出て舞ふは今でしよ梅雨の蝶 凡愚痴歌→梅雨の蝶に付きます。
10.梅雨の蝶妻の笑ひのハイトーン   凡愚痴歌→梅雨の蝶の嬉しい気持ちが伝わります。
11.雨あがり高くは飛ばず梅雨の蝶   せつこ→梅雨の蝶の生態を見極めています。
12.ファーブルの描くクレヨンの梅雨の蝶 コタロー若干季語が動きますが、発想が良いです。 
13.梅雨の蝶庭掃く妻に語りかけ    川端 →軽い転じが良いです。
14.讃美歌に祝され新婦梅雨の蝶    タケオ→梅雨の花嫁は涙ぐんでいるかも知れません。
15.遠からずあの世とやらへ梅雨の蝶  タケオ→もう少し踏み込んで欲しい気持ちもあります。
16.梅雨の蝶低空飛行覚えたて     山流 →着眼点が良いです。
17.梅雨の蝶上手く舞えるか晴れ舞台  山流 →まずまずです。
18.喝采の嫁入り舟へ梅雨の蝶     ゆき →水郷の景でしょうか?
19.嬉々として飛び交ふ梅雨の蝶二頭  萌  →もう一歩踏み込んで欲しいとも思いました。
20.母と行く子の耳飾り梅雨の蝶    悠太 →上手い対比です。
21.梅雨の蝶風に遊ばれ石廊崎     穣一 →まずまずです。
22.梅雨蝶の一差し舞うてそれつきり  いつせ→幻想かと思うような景だったのでしょう。
23.梅雨の蝶思いの丈を解き放ち    達三 →ずっと雨に耐えていた様が伺えます。
24.釣鐘が鳴れば晴れけり梅雨の蝶   桉音 →何かの合図のようでもあります。
25.梅雨の蝶こぼすあをぞら潦 (にはたづみ) 桉音→潦は水たまりですね。
26.観音の御手に触るるや梅雨の蝶   風神 →観音様との取り合わせが良いです。
27.翔ぶたびにひかり零せし梅雨の蝶  風神 →実際は光の中を飛ぶのですが、この表現が似合います。
28.自転車につかず離れず梅雨の蝶   風神 →久方の自転車での外出なのでしょう。
29.見上げたる晴れ間に眩し梅雨の蝶  さかえ→まずまずです。 

(秀逸)
1.梅雨の蝶銀座闊歩の老女優     太朗 
  →久々の外出、久々の銀座に笑顔の老女優の味わいのある晴れやかな姿と梅雨晴間に飛ぶ蝶を重ねました。取り合わせの妙と共に老女優の軽やかな足取りまで見えるようです。

2.小憩や干せし和傘に梅雨の蝶    郁文 
  →梅雨の晴間らしい景の句です。庭先に干されたちょっと洒落た和傘を差す人を想像させると共に、梅雨の蝶が華やかさを倍加させています。

3.梅雨の蝶ひときわ紅を濃く引きぬ  詩雨 
  →梅雨の蝶と濃く紅を引く女性を重ねています。「いよいよ出番」という風情が伺えてうれしさが滲み出ています。この句も上記2句もそうですが、俳句の要諦は季語にいかに付くものを取り合わせるか、季語を生かすかにあると思っています。

4.花嫁の眼に光るもの梅雨の蝶    桉音 
  →この句も季語「梅雨の蝶」に涙がきらりと光る花嫁を付けて成功しています。待ちに待ったウエディングであったのでしょう。そこに至る間に長い忍耐や沈黙もあったのでしょう。季語が動かない佳句です。


以上で90句の講評を終えます。
新たな兼題はまた後程、

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